東北縦断・北海道サイクリング

一度目が覚めたが、まだ早いのでもう一度寝る。起きたら、さっきはいたおじさんがいない。缶ジュースを買おうと財布の中身を見ると、2枚あった千円札がない。やられた。しかし、財布の別ポケットにいれてある万札は3枚とも無事であったのでほっとする。

今思うと、あのおじさん、八戸から自転車で一日で来たとか、変だった。そして、どうも人の財布の中身とその収納場所を見たがっていたようで、自分では買いもしないのに、ビールを買いに行こうと誘ったり、無銭旅行なのかと尋ねてきたり。寝ている間に、頭のそばに置いたフィッシャーマンベストのポケットから財布をとり出し、千円札のみ抜いて戻したのだ。

盛岡名物のわんこそばでも食べようかと思ったが、手ごろな店が見つからず、結局昼食は抜きとなった。

ペダリングする度にこりっと振動が伝わるので気になってしょうがない。クランク軸である、ボトム・ブラケットのベアリングが心配になり、盛岡市内のサイクルショップで工具を借りて一度ボトム・ブラケットを開いてみるが特にトラブルは見られないので、そのまま戻す。そうすると不思議と振動は無くなったが、またいつ再発するか心配だ。

今日はこれで走り止めとし、国道4号線にも近い高松公園の中にある盛岡YHに泊まる。この旅で初めてまともなところに泊まるのだ。洗濯をして、久しぶりの布団の上でぐっすり眠るぞと意気込む。

同泊のサイクリストがいたので話をする。彼は八戸から、船で北海道に渡るという。