|
ヨセミテ国立公園に行く前日、ピア41に近いカメラ屋でカムコーダー用のバッテリーを購入したが、しっかり充電しているにもかかわらず、すぐに電池切れの表示が出てしまう。もしかしたら、カムコーダー側の問題かも知れないが、今日は、とにかく調べてもらうべく、購入したお店に向かう。 例によって、走り慣れた道を、マーケット通りに向かって下る。途中、前回、利用したダウンタウンYHの近くを通りかかったので、建物の写真を撮影する。 |
|
| China Townを抜けてFisherman's Wharf方向を目指す |
|
|
チャイナタウンを突っ切って、フィッシャーマンズ・ワーフ方面に向かい、ピア41の近くにあるカメラ店に到着した。しかしまだ開店前だったので、すぐ前のコンビニエンス・ストアーで、朝食にサンドイッチと、ブリートを購入する。 9時になり、カメラ店が開店したので、店主らしき人に、私の使っているカムコーダー側の不良の可能性もあるので、とにかく調べてくれとお願いする。実際に充電器に刺して、満受電されているのを確認後、店のカムコーダーに装着すると、最初は、50分ほど使えるような表示が出ているのに、すぐにバッテリー切れの表示。バッテリー側の不良だと確認が出来たので、すんなりと新品に交換してくれた。 ピア41の船着き場の公衆電話で、リベンデール・バイシクル・ワークスに電話。今度は、三度目の正直で、グラントに繋がった。これから行くことを伝えると、歓迎してくれているようだ。 |
|
ピア41から、BARTのエンバーカーデロ駅に移動して、列車を待っていると、ちょうど、ピッツバーグ/ベイ・ポイント行きの列車が来た。これなら、乗り換え無しで、目的地のウオールナット・クリーク駅に行ける。座席にて先ほど購入した朝食を食べる。 |
|
30分ちょっとで、ウオールナット・クリーク駅に到着。橋上駅をエスカレーターで降りて、手持ちの資料で、リベンデールの場所を確認すると、なんと住所が無く、WWWの地図サービスを利用して、郵便番号のみで表示させた地図の印刷があるだけだ。その地図の場所に行ってみるが、それらしき店はない。場所を教えてもらおうと思い、電話を試みるが、何故か今まで使っていたフォーン・カードは使えず、コインを使ってもうまくかからない。30分以上うろうろして、もう一度電話を試みると、今度は2枚$25コインを入れてやっと繋がった。2枚必要だったようだ。お店のスタッフに場所を教えてもらい、全然違う方向だと解る。 |
|
| | Revendell Bicycle WorksのGrantと |
|
|
大きな通り沿いのパン屋を奥にはいると、大きな倉庫を発見。その内の2区画をリベンデールが借りているようだ。スタッフに挨拶すると、グラントを呼びに行ってくれた。 グラントが出てきて、挨拶する。スタッフ全員を紹介してくれ、お店中を案内してくれる。彼にとっては親友であり、紹介してくれたK氏の話をしたり、自転車を見せ合った後、自宅に行く用事があるからと、自転車でポタリングに出ることになった。私にはツーリング用の自転車を貸してくれる。お店のオリジナルブランド、アトランティス2だ。彼は、最近、テストで乗っているという、セミ・リカンベントのような、リラックスタイプの自転車に乗る。 交通量の多い大通りを少々走ってから、サイクリング・ロードに入る。とても快適だ。平日というのに、サイクリングを楽しんでいる人が少なくない中、自然豊かな中にある公園に到着。彼にとっては子供の頃から慣れ親しんだ地元だとのことで、近くに娘さんが通っている学校もある。とてもいい環境で職住接近とはうらやましい限りだ。 BARTの反対側のエリアに移動して、グラントの自宅に到着。奥さんは出かけているらしく不在だった。彼がプライベートに所有している、自転車をいろいろ見せてくれた。一つは、異様にホイール・ベースが長い。良く見ると、普通のダイアモンド・フレームの後ろを延長するようなアダプターが付いていて、巨大な荷台が着いていて、荷物を多く積めるようにするのが目的のようだ。その荷物スペースに娘さんを乗せて、毎日学校に送ってゆくという。 彼が作ってくれた生ジュースを飲みながら、書斎では、素敵な自転車用のパーツ類や、試作品のバッグなどを見せてくれた。ふと壁に掛かった写真を見ると、元米国大統領や、映画俳優が自転車と共に写っている写真がある。皆、お店のオリジナル・ブランド車のオーナだというので、びっくり。 お昼過ぎに、お店に戻ってきて、グラントと一緒に記念写真を撮る。ベリーズに戻るまで、明日1日有るのなら、近くの山にサイクリングに行こうと誘ってくれたが、明日は、買い物三昧の予定なのでと、お断りする。スタッフのみんなが見送ってくれる中、お店を後にする。 |
|
| Wallnut Creek駅からBARTに乗ってBerkeleyに向かう |
|
|
一方通行の道路に手間取って、少々遠回りをして、ウオールナット・クリーク駅に戻る。駅前の移動販売のお店で、ダイエット・コークを買って、ホームに上がると、すぐに列車が来たので乗り込む。もちろん、サン・フランシスコ市内方向に行く列車だ。 |
|
乗り込んだ列車は、次の目的地であるバークリー駅は通らないので、当然途中で乗り換えることになる。バークリーに行った帰りと同じく、マックアーサー駅で、ホームの反対側に来ている列車に乗り換える。スムーズに乗り換えられるので便利だ。と、思ったのだが・・・。 |
|
列車は、ナインティーンス・ストリート駅を過ぎた。よく考えると、今乗っている列車は、目的のバークリー駅方向ではなく、その逆に向かっている。先ほどのマックアーサー駅で乗り換えを間違えたようだ。何も考えず、前例通りに反対側のホームの列車に乗り換えたので、当然同じ方向に向かっている。次の停車駅であるオークランド・シティー・センター駅で降りて、階段を使って別のホームに移動し、反対方向の列車に乗り換える。 |
|
やっとバークリー駅に到着。ここに来るのは、これで4度目だが、いつも時間が無くて、満足に行きたいところに訪問できていない。前回寄り損ねた、ミッシング・リンクという自転車店を覗く。話に聞くとおり、店員さんのやる気の感じられる店で、とても賑わっている。店員さんに昨日壊したヘッド・ランプのブラケットを見せてこれが欲しいと言うが、無いとのこと。 |
|
昼食にしようと思い、K氏に教えてもらった寿司屋が目に入ったので、入ろうとすると、ちょうどランチ・メニューの看板を片付けるところで、断念。結局、最初に利用した、菱和ラーメンに行って、ラーメンに餃子とご飯が付いている、ランチ・セットを注文する。良くも悪くも、これぞ日本のラーメン屋のランチ・セットであり、当分食べられないだろうと思い、思わず注文してしまう。 |
|
| California大学Berkeley校のシンボルSather Tower |
| | California大学Berkeley校のSather Gate |
|
|
中には入ったことがなかった、UCB(カリフォルニア大学バークリー校)に入る。駅に一番近い門から入って、学生に混じって、どんどん斜面を登ってゆく。広い芝生のエリアがあり、寝ころんでいる人もいる。話に聞くとおり、比較的キャンパスは狭く、パロ・アルトのスタンフォード大学に比べると、密集して校舎が建っているという印象だ。 大学のシンボル、セイザー・タワーがあった。時間があったら登って、眺望を楽しみたかったが、例によって、時間が押しているので、先を急ぐ。ひたすら斜面を登る形で、東に向かうと、キャンパス外の一般道に出た。この先、東側の斜面にキャンパスは続いているのだが、そちらには向かわず、キャンパスの外側の一般道をぐるっと回る形で、マップ・センター方向に下り、南側の門から再びキャンパス内に入る。ここはセイザー・タワーの近くで、セイザー・ゲートと呼ばれる門がある。 この付近はテレグラフ通りという繁華街のためか、行き交う学生が多く、これぞ大学という感じの掲示板もある。広場で凧を揚げている人がいたので、見ていると、なにやら複雑な操作をしている。凧にはデジタル・カメラが装着されているようで、上空からの写真が撮影できるようになっているようだ。その機能のテストをしているようで、道行く興味のある人に声を掛けられて、しきりに説明をしている。 |
|
最後に、土産として日本に送るための地図を買うためマップ・センターに到着。地図の調達にお世話になったバーバラに、おかげでサイクリングがうまくいったことを伝えて、お礼を言う。 壁に設置された、地図展示用のフレームをめくって、地図を物色し、ベイエリア周辺の地図や、航空写真,鳥瞰図など合わせて、6枚を購入。輸送中に傷まないように、しっかりした筒に入れてもらい、送料が解り次第、クレジット・カードによる決済を行ってもらうことになった。またいつか再訪することをバーバラに告げて店を後にする。 |
|
UCBキャンパス脇の道を下って、自転車スタジオに到着。店主のI氏に再会し、あちこち行ってきたことを報告。もっと前に私の再訪を待ってくれていたようだが、4度もバークリーに来ているのに、時間が無くて寄ることが出来なくて残念だった。前回、見つけることの出来なかった、会員制のアウトドア・ブランドの店REIの場所と、良いルートを教えてもらい、挨拶もそこそこに店を出る。店を出てから、ヘッド・ランプのブラケットを探していたことを思い出し、お店に戻ると、有るとのことで、売ってもらう。さすが、オーソドックスなツーリング車も手がける店だと関心した。 |
|
I氏に教えてもらったとおり、今回は、つまらないユニバーシティー街道を下るのではなく、BARTの駅のある通りを、ひたすら北上する。大型ショッピングセンターのある所を道なりに西方向に行くと、REIに遠くない、サン・パブロ通りに出るとのことだ。教えてもらったとおりに走ったつもりだが、途中、話には出てこなかったトンネルをくぐって、ずいぶん北の地点に来てしまったようだ。商店街に出くわして、さすがにミスコースしたと判断し、西に進路を変える。途中、BARTの高架をくぐり、サン・パブロ通りに出た。バークリーの北側の、アルバニーまで来てしまったようだ。ずいぶん遠回りしてしまったと思いきや、サン・パブロ通りを南に行くと、すぐに、交差点の右側にREIが見えた。前回、この交差点まで来たが、ガイドブックでは、サン・パブロ通りの東側に図示してあったので、気が付かなかったのだ。 店内は広く、アウトドア用品で埋め尽くされている。くまなく見ている時間がないが、自転車と関連売り場だけはしっかりチェックする。そして、空港で没収されたアーミー・ナイフの代わりに、小型の多機能ツールを購入し、土産として、REIのオリジナル商品をいくつか購入。会計をするため、レジに並んでいると、長さを調節できるバンジー・コードが目に入った。これは、リア・キャリアにザックを止めるのに今使っているバンジー・コードよりも良さそうだと思い、2個購入する。 |
|
REIを出て、前回近くまで来た時とほぼ同じルートで、BARTのノース・バークリー駅をめざす。しかし今回は、近道をしようと思い、サン・パブロ通りから、左に入る道を2本ほど手前の通りにして、東に進む。いずれBARTの駅の看板が見えるだろうと思って、ひたすら走るが、なかなか、駅の看板が現れない。バス停でバスを待っている女の人に駅の場所を教えてもらう。1ブロックをコの字型に戻ると、見慣れたノース・バークリー駅が有った。ほんのちょっと行き過ぎただけのようで、ほっとする。駅に到着し、自転車を畳み、ホームに降りて、先に滑り込んできたフレモント行きの列車に乗り込む。 |
|
ノース・バークリー駅で乗り込んだ列車は、サン・フランシスコ市内には行かない、フレモント行きだが、途中で乗り換えれば良いことはよく解っている。今日、一度乗り換えに失敗したマックアーサー駅で、同じようにホームの反対側に来ている列車に乗り換える。今度は、サン・フランシスコ方面なので、これでよいのだと自分に言い聞かせる。 |
|
BARTはサン・フランシスコ湾を横切った後の最初の駅、エンバーカデロ駅に到着した。急いで地上に出て、自転車を組み立て、マーケット通りの一番北東の位置で、フェリー・ターミナル・ビルの前にある広場に向かう。 |
|
| | San Franciscoで毎月最終金曜日に発生する自転車渋滞を見に集まる自転車乗り |
|
|
フェリー・ターミナル・ビルの前の広場に到着すると、すでに多くの自転車が集まっている。毎月最終金曜日は、ここから自転車の渋滞が発生するのだ。発生時間は午後6時だと聴いていたが、多少遅れるとのことで、間に合った。クリティカル・マスと呼ばれるこの渋滞現象は、世界で初めて、サン・フランシスコで発生した物で、今では世界の大都市で同じ現象が起きている。日本の各都市でも小規模ながら発生していて、私も機会が有れば見に行っていた。この現象は、ベイ・エリアの自転車文化を体験する上で、外せないと思い、旅の日程も、最終金曜日が含むように設定したのだ。 10分ほど経つと、自転車の集団が動き出した。マーケット通りを南西に向かう。普段自動車の交通量の多い、マーケット通りだが、このときだけは自転車の渋滞に埋め尽くされてしまい、自動車も動けなくなるという状況である。渋滞している自転車は、ベルやホーンを鳴らして、さながら、車の渋滞で鳴らされるクラクションのようだ。 |
|
自転車の渋滞は、マーケット通りからそれて、トンネルをくぐり、チャイナ・タウン近くを通り、ブロードウエイのトンネルもくぐって、何度か交差点を折れて、今までにないきつい登りに入る。どこかで見た道だと思ったら、ロンバート通りに行く途中だ。もしかしたらと思ったら、自転車の渋滞は、ロンバート通りくねくね道の頂上に到着し、下りはじめた。800台ほどの自転車が、このくねくね道を下ってゆくのは見応えのある風景だ。 眼鏡店で偶然の出会いをしたSFBCのエグゼクティブ・デイレクターのデーブを見かけたので、声を掛けると、「おまえ、やったな。」と言ってくれた。彼には、この現象を見に来るのが、旅の目的の一つであることを告げてあったのだ。 自転車渋滞は、コロンバス通りまで下り、その後、ふたたびチャイナタウン近くのトンネルを、さっきとは逆向きにくぐった後、シビック・センター付近で、マーケット通りを横切り、カルトレインの始発駅脇を抜けて、北東に進む。 自転車渋滞から少々遅れて交差点を渡ろうとすると、渋滞に足止めされている車のドライバーが降りてきて、最後尾の人と言い合いをしている。それが治まり、両者ともスタートした物の、車は自転車渋滞を追い越すことができず、怒り浸透したのか、最後尾の自転車の後ろに故意に追突し逃げ、自転車の後輪が壊れる被害。被害者とその仲間が、通りかかった別な警官に事情を説明して、現場検証などしている。もちろん車のナンバーはだれかメモをしているので、捕まるのは時間の問題だが、こういう異常なドライバーもいるんだと、驚く。 少々遅れて渋滞の最後尾が右折した後を追うと、前方にパシフィック・ベル・パークが見えた。近寄ってゆくと、地元のプロ野球チーム、ジャイアンツの試合があるのだろうか、人だかりがしていて、ダフ屋も出ている。事実上、ここで自転車渋滞は解消したようだ。 |
|
さきほどの渋滞に、ローラー・スケートで巻き込まれていた人が通りかかったので、先ほどの追突事件のことで、少々話をする。彼も、旅行者で、スイスから来て、ベイ・エリアに滞在しているという。彼が、そろそろ帰ると言うことで、話を収束させているところに、渋滞に巻き込まれた別なサイクリストが現れた。彼は、世界中を走っている米国人サイクリストで、私の自転車の自作地図スタンドなど見せると、興味を持ったようだ。走った国の話とか、クリティカル・マスの現象について話している内に、話がどんどん盛り上がってきたが、とても寒いので、マーケット通りに向かったところの、スターバックス・カフェに入って、話し込む。しかし、閉店時間とのことで、追い出され、電子メール・アドレスなどを交換して、別れる。 |
|
夕食を食べようと思い、どの店に行こうか、あれこれ考えを巡らす。食事の選択の余地があるというのはとても嬉しい。ここソーマ地区にも、寿司屋を何軒かみかけたが、結局、勘太郎寿司に行くことにする。この店は、サン・フランシスコに着いて、最初に利用した日本食の店だ。刺身てんぷら定食と、日本ブランドのビールを注文する。明日は丸一日有るが、もう日本食を食べられるのも最後かも知れないと、じっくり味をかみしめる。 |
|
少々良い気持ちで、YHの部屋に戻ると、上のベッドの人が起きてきた。11時頃になって、彼は、これから出かけるようで準備をしている。一人で遊びに行くのかと思って話をすると、彼は、イタリア系スイス人のサッカー・マニア。そう、ワールトカップ・サッカーが日本と韓国で始まっているのだ。今頃起きだして、夜な夜な、スポーツ・バーに通い、テレビ観戦しているという。昨晩も、かなり夜遅くなって戻ってきた理由が理解できた。仕事の話などに及ぶと、私と同じくコンピュータ関係の技術者で、コンピュータを高速電話回線に接続するための部分の機能を開発しているとのことで、専門的な話で盛り上がる。今回の旅は、ずっと休みをもらっていなかった代わりに、3ヶ月ほど休暇を取り、ボランティアでコーチをやっているアイスホッケー・チームのカナダ遠征を引率し、その後、米国を旅しているという。 YHの受付で、明日の晩の宿泊のことを相談する。明後日は、朝早い便なので、明日の夜は、空港で朝を待とうかと思ったが、YHに寄る空港へ向かうシャトル・バスが有り、予約できるとのことなので、もう一泊分の宿泊費を支払い、を$4支払って、シャトル・バスを予約する。これで明日は、安心して最後の1日を過ごすことが出来る。 |