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今日は曇っている。YHの前で写真を撮影した後、グレイハウンド・バスの乗り場に急ぐ。のんびりサイクリング・ロードを走る時間はないので、一般道を走って行く。土曜日と言うこともあり、この時間はまだ交通量も少ない。 ライトハウス通りが、限りなく海とサイクリング・ロードに近づいたあたりで、左上に物陰が走った。目をやるとなんと鹿がいる。こんな町中に鹿がいるとは驚きだ。町中と言っても、ここのすぐ脇には、プレシディオ・オブ・モンタレーの森があるので、その中に住んでいるのかもしれない。 |
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| ガソリンスタンドがGrayhoundバスの乗り場だ |
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バドの家の前を通って、グレイハウンド・バスの乗り場に着いた。バスを待っているらしき人が1人だけいた。自転車を畳んで、売店で朝食などを買い込む。コーヒーを注いでいる内に、バスが到着。いそいで、外に出る。バスに乗る客が増えていたが、それでも10人に満たない程度。トランクニ預ける荷物を並べて、順番にチケットを見せてバスに乗り込んでいるので、私も自転車とザックを並べるが、自転車はトランクに入れることはできないと言われてショック。中に持ち込めと言う指示だったので、私の自転車が小さいから、そうした方が良いという意味なのか、本来のルールは不明のままだ。 バスに乗り込み、自転車とザックをどこに置こうか迷ったあげく、最後部の座席とトイレの間の隙間に置くことにした。お決まりの場所である。乗客は少ないので、どこに置いても問題はないが、後から人が乗ってくる事を考えると、安心できない。 バスのドライバーは、コーヒーなどのんびり飲んでいて、出発予定を過ぎても、なかなか出発しない。やっと出発したバスは、州道1号線に乗って、快適にスピードを上げてゆく。思い出の地、モンタレーともお別れだ。朝食のブリートなどかじりながら、車窓から自分が走ってきた道を眺めて、今度来るのはいつなのだろうなどと思ったりする。 |
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| San Franciscoに到着したGreyhoundバス |
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それにして今日は天候が悪い。今にも雨が降りそうな暗い天候の中、バスは、ワストンビルのバス・ターミナルに着いて、何人かの客を乗せて小休止。目の前のマクドナルドで朝食を買って食べている人もいる。この街は、少々内陸にあり、自転車で走ったルートからは外れている。 その後、バスは、サンタ・クルズのバス・ターミナルでも小休止。このバス・ターミナルは、数日前にバスの時刻を調べに来たのでよく覚えている。ここからのルートは、私が走ってきた海岸線を行くのではなく、山を越えて、シリコン・バレーの中心地サン・ノゼに向かうので、山岳コースになる。予想はしていたが、思ったより深い山で、標高差も多い。乗っているバスが左右に大きく揺れるたびに、トランクに自転車を入れて置かなくて良かったと思うぐらいだ。 バスは、山間の街ロス・ゲイトスに止まった後、シリコン・バレーに降りてきた。サン・ノゼ付近は、ハイウェイが交錯して、高いビルもいくつか見える都会だ。サン・ノゼ付近を訪問する予定があるのだが、今日は土曜日なので目的のいくつかは閉まっているため、すなおにサン・フランシスコに行くことにする。 バスは、サン・ノゼから高速道路に乗った物の、また一度降りて今度はサニーバーレに寄ってからサン・フランシスコに向かうようで、とても時間がかかる。こんなことなら、サン・ノゼでバスを降りて、カルトレインで移動した方が早やかっただろう。もっとも、カルトレイン駅にバスが止まるわけではないので、やっぱりバスで移動した方が楽なのだろうが。 などと、考えている内に、バスはサン・フランシスコの市内に入り、マーケット通りの南側でベイ・ブリッジに近い所にあるトランス・ベイ・バス・ターミナルに到着。荷物を下ろして、待合室を抜け、1階に下りて、自転車を組み立てようと思っていると、ホーム・レスの人が寄ってきてお金をせびられた。旅行者の出入りを狙っているのか、この辺には多いと聞く。人通りも多くないので、気を付けなければならない。 |
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早速、ヨセミテ国立公園行きの足を確保するため、アムトラックのチケット売り場に向かう。アムトラックの待合室兼、チケット売り場はフェリー・ビルの中にあるとのことだが、行ってみるとビルは改装中で、案内の指示通りに行くと、隣の建物にアムトラックの窓口があった。 カウンターで、資料をもらい、しばし悩んだ後、早朝の列車で出発し、昼過ぎにヨセミテの谷に着き、半日を過ごし、翌日は1日ヨセミテ観光。その次の日は、のんびりYHを出て、夕刻サン・フランシスコに戻って来るということにした。ということで、往路はサン・フランシスコからヨセミテの谷まで購入し、帰路はYHのあるミッドパインズからサン・フランシスコまでのチケットだ。 |
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今日と明日泊まるダウンタウンのYHに向かう。このYHはその名の通り、ダウンタウンにあって、前回利用したシティー・センターYHに比べると、ダウンタウン観光にはとても良い場所にある。ここなら自転車を使うことなくあちこち見て歩くことができるので、チェックインを済ませ、荷物を置いてあちこち見て廻るべく、徒歩で出かける。 |
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| SONYのエンターテイメントビルMetreonに張り付くスパイダーマン |
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| 結局見学することが出来なかった近代美術館SFMoMAの外観 |
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カムコーダーのバッテリーがどこで売っているか調べるため、マーケット通り沿いにある大型パソコン・ショップのコンプUSAに向かう。YHからもすぐ近い。早速お店の人に型番を見せて、尋ねると、予備バッテリー類は一切置いてないようで、よく調べもせずに無いとの返事。驚いていると、メトレオンにあるソニーのショールームに行けばあるとのこと。 そそくさと、マーケット通りの反対側のソーマ地区にあるソニーのエンターテイメント・ビル、メトレオンに向かう。ここに来るのは2回目なので勝手は分かっている。1階のショールームで尋ねると、在庫はあるとのことで、見せてくれた。しかし今購入すると、荷物になるので、旅の最後に購入することにする。 ショールームを出た後、各フロアーを詳細に見て回る。1階2階は、ソニーの商品を扱う店や、パソコン用のカバンや、模型店など、物欲を刺激するような店が多い。上の方の階には、映画館が大小20以上ある。この映画館の数が、このメトレオンのメインのようで、1階のチケット売り場にも人が列をなしていた。また、オムニマックスと言う型式の広い角度のスクリーンを持つ特別な映画館もあって、一般の映画とは違う特別なプログラムを上映している。このオムニマックスの映画館は日本でもいくつか有り、地元を紹介する作品などが作られて上映されてることが珍しくなく、ここベイ・エリアのものもあるようなので、トライして見ようと思ったが、時間が合わず断念した。 メトレオンの裏に出ると、サン・フランシスコ近代美術館SFMoMAがある。ここは見学したかったところだが、もう閉館時間は過ぎている。メトレオンは夜遅くまでやっているので、先にそちらを見学すべきだったと反省。 |
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散策を切り上げて、ダウンタウンYHに戻る。少々休憩した後、夕食はどうしようか考えたあげく、先ほど見かけた日本レストランに行くことにする。この付近は、日系のホテルもあり、日本食レストランが多く、ぐるっと見回しただけで、3軒ほど目にはいる。サン・フランシスコに来て、最初に利用した寿司屋もこの近くだし、1ブロックに1つぐらいの割合で日本食の店があるという感じだ。 |
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日本食レストランの堂島庵に入る。レストランと言うより、食堂、もしくは、小綺麗なうどん屋さんと言った雰囲気で、気軽に入れる店だ。夕食をここに決めた理由は、「本日のスペシャル かつ丼と たぬきうどんセット 10.95」と書かれた張り紙を見てしまったからだ。10.95はもちろん米ドル価格。この価格表記がなければ、日本の食堂に張ってある物と全く同じ雰囲気だ。 2人がけの席の片側に座り、その本日のスペシャルを注文する。そして、思わずビールも頼んでしまった。アサヒビールだ。ここのお店のスタッフはみな東洋系の人だが、中国系のようで、日本人ではないようだ。通路を挟んで隣のテーブルには、仕事できているのか、日本人の男性2人が食事をしている。逆側は日本人の夫婦。寿司屋のようにデラックスな日本食の店ではなくメニューの内容は庶民的なので、利用しているのはほとんどが日本人のようだ。出てきたかつ丼とたぬきうどんはまあまあの味。日本で食べるならどうと言うことのないレベルだろうが、さすがに日本人利用者が多い店のことはある。 |
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少々良い気持ちでYHに戻る。部屋に入ると、若者が一人いた。あれこれ話をするとスコットランドから来たという。スコットランドに旅する計画を持っているので、ルートに関してあれこれ情報を得ることが出来た。そして、明後日、ヨセミテ国立公園に行くというと、彼はすでに行ってきたとのことで、あれこれ情報を聞き出す。YHはどんな感じかと尋ねると、とても良いとのこと。特にレストランが素敵で、豪華なディーナーが安く食べられるとのこと。そしてなんと、大型カップに入ったバドワイザーがなんと$1.50だそうだ。 |