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寒くて目が覚める。後で見ると、部屋の窓が開いていた。10時頃までベッドでうだうだして、ロビーにて旅の情報収集。$10のフォーンカードを買って、ベリーズへ国際電話をかけてみる。やり方は合っているようだが繋がらない。FAX番号にかけると繋がったので、留守なのだろう。 12時を過ぎて、まず日本食を食べてからパソコンの修理に向かおうと、ノートパソコンとYHのロビーで入手した無料のガイドブックなど、最低限の物を持って外に出る。外気温は予想より低く、ヨセミテ国立公園など山間部で使おうと思っていたジャケットを着ての出発だ。 YHの前で自転車を組み立てて、ダウンタウンの方に向かうつもりで走りはじめると、どうやら逆方向だったようだ。1ブロックぐらい走って気が付いたが、そもそも一方通行なので、平行している一本隣の通りに移動するしかない。それにしても交通量の多い都会を走るのは久しぶりだ。 |
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メインストリートであるマーケット通りに出てからYHの前のエリス通りに戻って、YHの方面に少し行ったところに勘太郎寿司という寿司屋があったので、自転車を畳んで入る。ランチタイムでそこそこ混んでいるが、カウンターが空いていたので、そこに案内された。自転車は奥の方に置く。 カウンターの中で寿司を握っている板前さんは日本人らしく日本語が飛び交っているが、接客をしている女性は顔は日本人だが、地元の人のようだ。迷わず、デラックスなにぎり寿司を頼む。観光できている日本人で、目の色を変えて日本料理を頼む人は珍しいだろう。日本料理が全く食べられない国はそれほどはないはずで、その一つの国から来たのだから。 |
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| M.H.de Young Museumは取り壊しの途中だった |
| | Golden Gate ParkにあるTemple of Music |
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久しぶりの寿司を満喫した後、荷物を軽くするために、パソコンの修理店に向かう。事前に調べて電子メールでコンタクトしていた店だ。突然押し掛けても修理がすぐに出来るかどうかわからないが、滞在している3週間有ればその間には何とかなるだろう。 マーケット通り付近から、YHの前を通って、日本人町をかすめて、ゴールデンゲートパークの北側のエリアに向かう。知ってはいたというもの、サン・フランシスコの町は、きつい坂が多い。 住所の番地を頼りにお店を探すが、見つからない。Macの専門店があったが、番地が違うし、店の名前も違うので別な店だろう。仕方なく、今朝購入したフォーンカードを使って電話をすると、今日は会うことが出来ないので、明日朝また電話してくれと言う。やっぱり無しはまずかったと反省。まあ、時間はあるので良いかと思い、せっかく来たのだからと少々南側に細長く横たわるゴールデンゲートパークに行くべく、南下すると北東の入り口にたどり着いた。 公園と言っても、ゴールデンゲートパークはとても大きいので、中に車の沢山通る道も有れば、いろいろな施設もある。地図を見て、だいたいぐるっと一周するコースを考えて、西にある太平洋に向かって走りはじめると、すぐに大きな施設の入り口があったので、入って行くと、壊している最中の建物があった。ガイドブックにも載っているアジア美術館のようだが、どこかに移転するようだ。 |
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少々奥に進むと、見慣れた日本の寺院の山門のような物があった。ジャパニーズ・ティー・ガーデンという建物で、中に五重の塔なども見える。とても懐かしい心休まる景色だ。中には入らず、ゆっくり写真など撮って過ごす。 「日本米本土移民百年記念の碑」というのがあった。日本からも多くの移民があったようだが、第二次大戦中は敵国出身ということで、米国民でありながら迫害を受けたのは有名な話だ。米国はその事に対して謝罪したのは記憶に新しい。 |
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| Golden Gate Parkの太平洋側にあるオランダ風車 |
| | "Golden Gate Park"と刻まれた石碑 |
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ゴールデンゲートパークは、とても大きい公園である。それは地図を見ればわかることだが、走っていてより実感できる。車道を走っていると、いろいろな雰囲気のエリアがつぎつぎと現れるが、これらが一つの公園で括られている言うのは地図で見てそう納得しているに過ぎない。 大きな池のあるエリアで立ち止まっていると、レンタサイクルだろうか、珍しい三輪車が現れたので、写真に納める。それをすぎて、ずうっと行くとついに正面に太平洋が見えてきた。久しぶりに目の当たりにする太平洋だ。海に出る手前に、オランダ風車があり、花がきれいに植えられた小さなエリアがあり、人々がくつろいでいる。 太平洋に出たところに、ゴールデンゲートパークと書かれた石碑があったので記念撮影。公園の外側に位置する海沿いの道を少々南下して、再び南西側の入り口よりゴールデンゲートパークに入り、南側の道をひたすら東に向かい、東側にある出口に到達した。ここにも風車があるが、こちらは火事でもあったのか焼け落ちている。 |
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| Alamo Squareからの眺めはTVでも良く見かける |
| | パステルカラーのビクトリアンハウスが並んだAlamo Sqaure |
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地図で見るとゴールデンゲートパークから、東に向かって繋がる細い緑地帯があり、その両側に車道がある。双方とも一方通行で、南側の車道は東に向かっているので、その道を使ってダウンタウンを目指すことにする。 交通量の多い車に気を付けながら走っていると、前方に丘が有るのか、途中から道はずっと登りだ。地図を見ると、必ず行ってみようと思っていた観光ポイントの一つである、アラモスクェアという公園がルート上の近くにあることがわかった。もしかしたら既に通り過ぎたかと疑ったが、確認するとまだのようなので、アラモスクェアに向かう直交する通りにたどり着くまで注意深く通りの名前の書かれた看板を見ながら走る。思ったより距離を走り、やっとアラモスクェアへ向かう通りが現れたので、そこを左折する。今までにない勾配の登りがあり閉口するが、すぐに視界が開けてアラモスクェアに到着。要するにここは丘のてっぺんにある公園なのだ。だから見晴らしが良い。地図上ではそれほど目立った丘ではないが、それでもこれだけ登るのだから、ツインピークスや、ロシアンヒルなど名の付いた丘はかなりの物なのだろう。 アラモスクェアからはすぐ脇にあるパステルカラーで彩られたビクトリアンハウスの列と、その遙か向こうに高層ビル群が見え、コントラストが素晴らしい。ガイドブックの写真や、テレビドラマでも良く見る景色だ。時間をかけて、ビデオカメラや、一眼レフカメラで何枚も写真を撮る。他にも、三脚など使って丹念に写真を撮っている観光客もいる。 |
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アラモスクェアのある丘から東に向かって一気に下って、マーケット通りに合流した。マーケット通りの東側は再開発地区で新しい施設が続々と出来ているソーマ地区というエリアだが、そこに向かうことにする。電子メールでコンタクトしていた知人が仕事でサン・フランシスコに行ったが、私と入れ違いの日程と言うことで、私宛に宝物を埋めてくれてくれたという。早速その宝物を掘り出しに、ヤーバ・ブエナ・ガーデンに向かった。 わくわくしながら、宝物探しの開始。メールでの指示の通りに見渡すが、建物を見る角度がよくわからない。このヤーバ・ブエナの区画の公園は、マック・ワールド・エキスポ等の展示会が開催されるモスコーン・センターというイベント会場の上にあり、2ブロックに渡っていて、宝物は最初行ったのとは違うブロックに有るようだ。両方のブロックにまたがった橋を渡ると、指示通りの景色が見えてきた。そして、ベンチのある植え込みにビニール袋にくるまれた小さな宝物は埋まっていた。開いてみると、エコプラグというACプラグを抜きやすくするためのアダプターだ。これをカマしておくと家電製品のACプラグが抜きやすくなり、頻繁に抜けば、微弱電流の消費を押さえられるという商品だ。これだけ小さければ荷物にもならないし、すぐに使える物もあるので、有りがたい。今回の旅では、カムコーダーのバッテリー充電器を持参し、頻繁に充電をしたが、ACプラグの抜き差し回数も多かったので、他の意味でもとても便利だった。 |
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さて、サン・フランシスコへ来て、最初の数日はサイクリングの準備などと決めていたが、具体的なスケジュールはいい加減な物だ。宝物を掘り当てて、買い物でも始めようかと思いつつ、時計を見るともう6時だ。まだまだ明るいのでこんな時間になっているとは気が付かなかった。 どこへ行ってもそうだが、まずサイクリングには自転車の次に重要な地図を調達することが優先的な作業だ。ガイドブックを開くと、必ず行くと決めていた地図専門店は7時まで営業している。場所的にもここから近いので、早速向かう。 地図と旅行用品を扱うランドマクナリーの店はマーケット通りを北東に向かうと左手にあった。自転車を畳んで、店の中のレジカウンターの脇に置き、地図の物色。数は多い割に地形図などは見あたらず、フィットした地図は見あたらなかったが、サン・フランシスコ市内や、これから行こうと思うエリアの地図をいくつか購入。それから、旅行用品のコーナーには、パスポートやチケット,T/Cなどを入れる手頃なサイズのポーチと、YHのロッカーで使えそうな鍵が有ったので、合わせて購入する。 |
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夕食は手軽にファストフードにする。マーケット通りのケーブルカーの発着所の脇にいくつか有るファストフード店の中のマクドナルドだ。日本では他に選択肢がない場合に利用することはあったが、久しぶりに見る、日本でもお馴染みのファストフードをおもわず利用してしまう。とにかく手軽なので、外国に行ったときはマクドナルドを利用することがあるが、どこの店でも同じ味なのが安心できる。 |
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YHに戻る途中、夜のエリス通りは、マーケット通りを離れるに従ってちょっと危険な雰囲気。浮浪者とまでは行かないが、交差点の信号で止まるたびに、酔っぱらってふらふらしている人や、たむろしている人を見かける。それでもYHの正面にはホテルがあり、付近には中華レストランなどもあるので、治安は悪くない感じだ。 YHの部屋に自転車を置き、同じ2階にあるWWW端末を利用してみる。KIOSKと書かれたもので、YHが管理しているのではなく、どこかの業者が入れているようだ。1ドル紙幣を入れて、10分利用できる。メールアドレスを登録すると、レシートもメールで発行される。クレジットカードでも利用できるので一度利用して、IDなどを控えておけば、以降、簡単に使えるという物のようだ。残念ながら日本語の表示は出来ないが、なんとかコミュニケーションは取れる。 |