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| Yosemite Bug Hostelのドミトリー |
| | Yosemite Bug Hostelでの朝食はオムレツとトースト |
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| 彼らもYosemite Bug Hostelの利用者? |
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今日はヨセミテ国立公園を離れて、サン・フランシスコに戻る。出発の準備をして荷物と自転車を持って、レストランにて朝食。今回の旅では朝食をゆっくり取ることが無かったが、今朝は大自然の中にある山小屋風レストランのテラスで、雰囲気だけはリッチな朝食だ。我が物顔で動き回っている動物たちを見ているだけでも、来て良かったと実感してしまう。 朝食の後、今晩予約してある、フィッシャーマンズ・ワーフYHに電話をして、明日以降の日に空きが有れば予約をしたいが、唯一キッチンの脇にある公衆電話は、男性が足を伸ばして長電話していて、まったく終わる気配がない。庭で写真など撮り、数分してから見に行っても同じなので、少々早めだが、11時のバスに間に合うように、バス停に向かう。 |
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| | YHの近くのバス停にてひたすらYARTSのバスを待つ |
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バス停のベンチには、地元の人だろうか、リタイアした感じの太ったおじさんが座っていて、同じバスを待っているようだ。すぐにその知人らしきもう一人のおじさんが来た。彼はアジア風の笠を被って、少々変なスタイルをしていて、足があまり良くないようで、つえを突いて歩いている。少々話をすると、最初のおじさんは、兵隊をやっていたときに日本の基地に行ったことがあるとのことだ。肝心のバスは、11時になっても来ず、10分ぐらいすると、後から来たおじさんは当然という感じで来た道を引き返して帰ってしまった。そして、また10分ぐらい待っていると、最初にいたおじさんも諦めて帰ってしまった。 一体どうなっているのだろうと思いつつ、ひたすら待っていると、女性2人組がヨセミテの谷に向かうバスに乗るためにYH方面から歩いてきたので、少々話をする。そして、YHのスタッフが車で出てきたので、何か知っているかと思い、尋ねてみると、電話で確認してくれるという。少々待っていると、用足しに出たスタッフの車が戻ってきて、YHに向かった。その時、反対方向のバスが来たら、運転手に聞いてみてくれと言うので、やがて到着したバスの運転手に状況を訴えると、携帯電話で連絡を取ってくれようとしたが、繋がらないらしい。そこへ、先ほどのYHのスタッフが来て、バスはこちらに向かっているという。とにかく待てとの指示だ。 昨日の自動車事故の影響なのだろうか、などと想像しながら、こんなことで、アムトラックに間に合うのかと心配していたら、1時間遅れてやっとバスは到着。運転手は悲壮感も何もなくニコニコしていていい気な物だ。まあ、アムトラックへの乗り換えは、1時間以上余裕があるので、何とかなるのだろう。 |
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| | Amtrakには余裕で間う時間にMerced駅に到着 |
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バスは途中、ミッドパインズや、マリポサの街のバス停に寄って、マーセド駅をめざす。途中、乗客から、アムトラックの時間に間に合うのかという質問が出たが、大丈夫だろうという答え。乗客も、今までそんな心配をしなかったとはのんきな物だ。 結局、マーセド駅には、アムトラックの出発時刻に25分も余裕で到着。バスの乗客からは、拍手があった。大幅に遅れたことに対する、半分冷やかしの意味もあるのかも知れないが、乗客、運転手とも皆にこやかなものだ。 駅に着いたら、フィッシャーマンズ・ワーフYHに電話をして、予約状況を確かめる。しかし、全く空きはないようだ。仕方がないので、一番最初にサン・フランシスコで利用したシティー・センターYHに電話してみる。こちらは、空いているようで、助かった。明日と明後日の予約を行う。 そうこうしている内に、ちょうどアムトラックが到着した。荷物を持って、待合室から出て、列車に乗り込む。往路の時と同様、入り口脇のスペースに自転車を置いて、2階に上がりテーブル席を確保する。列車が動き出し、テーブルに資料をめいっぱい広げて、ここ数日の記録をICレコーダーから手帳に転記する作業をはじめる。 |
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トイレに行くために、一階に下りると、トイレは誰か使っていて、トイレ待ちの列が出来ている。その後ろに並びながら、ふと自分の自転車を置いているスペースを見ると、そこはそもそも自転車を収納するスペースで、自転車は分解などせずにそのままの形で、3台を壁のラックに固定できるようになっている。しっかりした仕組みであり、使用説明書もしっかりした物が壁に付いている。往路に乗ったときも同じ場所に自転車を置いたはずだが、全く気が付かなかった。 自転車専用の車両があるカルトレインは、通勤通学の足としての自転車との共存性が感じられたが、長距離列車であるアムトラックは、旅の携行物としての自転車の存在を受け入れている感じがする。ここカリフォルニア州だけの話ではないのかも知れないが、地下鉄のBARTや、先頭に自転車ラックが付いているバスを含め、ありとあらゆる公共交通機関が、当然のように自転車と共存をしていて、感心するばかりだ。 旅を終えるまでに寄る予定をしている、ウォールナット・クリークというところにある自転車店、リベンデール・バイシクル・ワークスの場所を確認していると、このアムトラックはそのエリアを大きく迂回するように、サン・フランシスコ湾の対岸のオークランドに向かう。良く見ると、ウォールナット・クリークを通る地下鉄BARTの終点のピッツバーグ/ベイ・ポイント駅は、ずいぶん手前のアンティオク駅に近いかもしれない。終点まで行かず、そこでアムトラックを降りて、BARTの駅まで走って乗り換え、今日の夕方にリベンデール・バイシクル・ワークスを訪問するというアイディアを思いついたわけだが、目的のグラントと会えるかどうか不明だし、もっと余裕を持って訪問したいと思い、諦めることにした。 そんなことを考えながら、アムトラックに乗っていると、そのアンティオク駅を通過。手元の時刻表に乗っている予定より、ずいぶん遅れて運行していて、結局予定より、30分遅れてオークランドのエメリビル駅に到着した。荷物を持って移動し、すぐに駅前で待っているコネクティング・バスに乗り換え、サン・フランシスコをめざす。 |
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サン・フランシスコへは、往路と同様、ベイ・ブリッジを渡るわけだが、このときは、2日前の朝ヨセミテ国立公園に向かった時と違い、とても天気が良く、右側にサン・フランシスコの街がよく見える。バスは、ダウンタウンのあちこちに寄って、出発地点だったフェリー・ターミナルに向かうのだが、フィナンシャル・ディストリクト付近で、乗客を降ろしているときに、オレンジ色の看板が目に入った。なんと牛丼の吉野家である。胃が収縮するのが感じられ、これで今日の夕食は決まった。別に終点まで行くことはなく、どこで降りても、自転車を組み立てて、YHまで走るだけなので、ここで降りても何ら問題ないのだが、冷静さを取り戻して、予定通り終点のフェリー・ターミナルまで乗ることにする。 フェリー・ターミナルまで乗っていたのは、数名で、降りて寂しく、自転車を組み立てて、荷物を付けて、吉野家をめざす。さて、ここからさっき見た吉野家はそれほど離れていないはずだが、はたして、どのルートをたどってゆけば、一番、簡単に行けるだろうかと、はやる気持ちを抑えながら、走り出す。 |
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先ほど見かけた、オレンジの看板、吉野家が見えてきた。しかし、ここからは道の反対側なので、自転車を降りて、信号を待って、横断歩道を渡り、歩道を少々押して歩いて、吉野家に到着。荷物を外して、自転車を畳んで、店の中に入る。 早速、注文しようとカウンターに向かい、さてどれを食べようかと考えていると、東洋系の店員さんが、チキンやらなにやら、いろいろ入った、お得なセットを勧めてくる。しかし、これでは肝心の牛丼が食べられないので、牛丼の大盛りを注文する。これには、飲み物が付いているのと、味噌汁はなくて、スープが付いている。生卵はないようだ。 とにかく、懐かしさのあまり、嬉しくて仕方がないが、雰囲気と味が今ひとつ違う。日本の吉野家でのように丼ではなく、日本で持ち帰りの時に使われるような容器が、店で食べるときの容器にも使われる。おまけに、大盛りは、横長のパックなので、日本の持ち帰りの時も見ることがない形だ。でも、あちこちベイ・エリアをうろついて、吉野家を見つけられず、半分諦めていたので、大満足である。 |
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| 誰かさんの銅像とGolden Gate Bridge |
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今晩だけ予約してある、フィッシャーマンズ・ワーフYHに向かう。少々遠く、荷物も多いが、かなり土地勘をつかんでいて、坂の情報もあるので、特に問題ではない。YHのあるフォート・メイソンのエリアに、前回のように海側からではなく、正面からはいると、YHの看板が目に入り、指示通り進むと、前回立ち寄ったときに見たYHの建物が目に入った。 早速、カウンターに向かい、チェックインすると、スタッフがとても親切にしてくれた。指定された部屋に入ると、先客が一人居て、話をすると、サン・フランシスコに近いところから来ているとのこと。その50歳ぐらいの男性は、自分でも話していたが、精神的な病気のため、気分転換に旅に出るのだという。本人が言うとおり少々病的な感じがするが、明るく接してくれるので話しやすい人だ。 洗濯物が溜まっているので、洗濯を開始する。カウンターで、$1のプラスチック製のトークンを購入して、それを機械に入れると使えるという仕組みだ。乾燥機も同じトークンで使える。洗濯を開始してWebアクセス用の端末でメールなどチェックしようと思ったら、$1札が無い。カウンターで両替してもらおうと思ったら、出来ないということで、近くのスーパー・マーケットを教えてくれた。それならついでに明日の朝食などを買いに行こうと思い、自転車で出かけると、フォート・メイソンの丘から、夕暮れで金色になった空を背景に、ゴールデン・ゲート・ブリッジを眺めることが出来た。 その丘のすぐ脇にあるセーフウェイはとにかく大きなスーパー・マーケットで、何でも揃っている。明日の朝食やら、ちょっとした食べ物などを購入して、YHに戻る。洗濯物を乾燥機に移し、Webアクセス用の端末で、メールなどチェックし、明日のシリコン・バレー見学第2弾に備えて、あれこれ資料をチェックする。 |