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今日は、中距離列車のカルトレインを使って、シリコンバレーに向かい、パロアルトでのチャネルさんの店を訪問することを皮切りにあちこち回ってこようと目論んでいる。 |
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| シリコンバレーを縦断する中距離列車Caltrainのチケット自販機 |
| | San Jose方面へはこのCaltrainがとても便利 |
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| 4両編成の車両のうちの1/2車両がBike Car |
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YHを出て、例によって一本隣の通りを下り、もうお馴染みになったマーケット通りを横切り、ひたすら東に向かうと、カルトレインの始発駅に到着した。列車の時刻はもちろん、列車の本数さえつかんでいないので、はたしてちょうど良い列車がある物かと心配していたが、9時半に出る列車があるようだ。早速、チケットを購入する。この自動券売機は、先にお金を入れるのではなく、移動するエリアを選んで、最後に購入ボタンを押して購入する。どうも日本とは逆なので、戸惑う。 朝食として、コーヒースタンドにて、バナナとホットドッグとコーヒーを買い込み、自転車を押してガラスドアで仕切られたプラットホームエリアに出る。4両編成の車両の内、サンノゼ方面に向かう場合は一番後ろ、すなわちサン・フランシスコ側の車両の半分が自転車専用の車両になっていてびっくり。Bike Carと書かれている。入ってみると、1階のほとんどが自転車置き場で、自転車をくくりつけるための支柱がある。これを見ると、自分の自転車を折り畳んで乗せるのがばからしくなってくる。通勤時間は過ぎたのか、乗客も少なく、自転車もほとんど無いので、折り畳んでいる状態で自転車を支柱にくくりつけて、30席ほどしかない2階席に上がった。 列車が走りはじめると、車掌さんの検札が来たので、前の席の人に見習って切符を差し出す。車掌さんは1階からそれを受け取り、鋏を入れて返してくれ、行き先が色で示された小さな紙の札を座席の下の見えるところに取り付けてゆく。これがあれば既に検札を終えたことになるのだろう。後から席を移動しようと思ってもやりにくくなってしまった。 |
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途中の駅で自転車を抱えた人が何人か乗り込んできた。途中の駅で降りてゆく人もいる。ちょうど1時間ほどで、スタンフォード大学のあるパロアルトの駅に到着。駅を降りると、ホームの一部にBike Stationという名の自転車店があった。 駅に何もないような途中の駅と比べると、比較的しっかりした駅舎があったので、中を覗いてみると、カウンターがあり、駅員らしき人が居た。カルトレインの時刻表を確保する。 パロアルトの駅前の様子をビデオで撮影していると、先頭に自転車を積んだバスが来た。この辺を走っているサムトランズというバスは、先頭に自転車用のラックが付いていて、2台ほどの自転車を積めるようになっている。駅前に到着したバスから人が降りてきて、自転車を下ろしていた。 駅を出るとすぐにスタンフォード大学の正門なのか、入り口があった。入り口と言っても、その向こうには大学の設備らしい物は全く見あたらず、ずっと道が続いているだけだ。これだけ見ても大学の敷地の広さが広いことが感じられる。 |
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| | Channelさんの14段内装ハブギアの付いたBrompton |
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地図で方向を確認すると、チャネルさんの店は駅の反対側だ。カルトレインの線路をくぐると、パロアルトの高級な雰囲気の街並みが見えてきた。同じく学生街であるバークリーに比べ、こちらは高級住宅地にある商店街という感じだ。実際にパロアルトは高級住宅地として米国中でも著名な町とのことだ。 カルトレインの駅を背にして東に行くと、やがてにぎやかさがなくなり、緑に囲まれた家々がつらなる高級住宅が見えるようになった。高級と言っても建物自体は大邸宅という感じではなく、日本なら、別荘地のような感じである。 目的の通りを見つけたので、そこを左折し、少々走ったところにチャネルさんのお宅があった。ちょうど家の前にいたチャネルさんを見つけて声をかけると、チャネルさんもすぐに気が付いてくれ、挨拶の後、その場に居合わせたスタッフを紹介してくれた。そして私のBromptonを見て、特徴のあるところをすぐに指摘し、試乗し、そのまま自宅裏にあるガレージに私にも入れと、手でサインを送りながら入っていった。 チャネルさんの店のガレージは、クラッシクカーが置いてあり、奥にゆくと在庫品を置くスペースがあり、そのまた奥が作業場になっている。メールでもお願いしていたタイヤの交換をお願いすると、ブレーキも新型の交換を勧めてくれた。圧倒的に良く効くデュアルピボットという方式のブレーキであることは知っていたので、この機会に交換することにした。他にも、後部荷台の支柱が曲がっているといい、プラスチックハンマーでたたいて治してくれる。言われるまで気が付かなかったが、さすがプロフェッショナルだけあってウィークポイントを押さえている。そして、治すだけではなく、再発しないように補強する小物も用意してあり、その取り付けもお願いすることにする。あれこれチャネルさんの指示を受け、中国系のスタッフのウーさんが、私のBromptonを作業台に乗せて作業が開始された。 お店の事務所となっている自宅の部屋の一室に案内してもらう。壁にはあれこれBrompton関連の写真などが貼られていて興味深い。その後、チャネルさんが用足しに近くまで車で行くというので、お供する。金属製の椅子のフレームを塗装するため業者まで運ぶ準備をしていたときに私が来店したという状況だったようだ。 戻ってきて、最新のモデルやら、オプションパーツを見せてもらっているときにサドル前後位置を大きく変更できるアダプターがあることを思い出した。これはぐっとサドルを後ろに引けるので、ツーリング車のポジションに近い物に出来そうだと思い追加してもらう。 支払いなどを済ませ、記念にいただいた黄色いBromptonと書かれたTシャツを持って記念撮影をして店を出る。5年ほど前にBromptonを個人輸入して以来、このお店とは何度かやりとりしているが、今回訪ねることが出来て感無量だ。我が愛車にしてみれば、以前一時滞在した場所へ里帰りを果たしたことになるわけだ。 |
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サドルの位置が後ろに下がってとても調子がよく、ブレーキの利きも最高だ。チャネルさんの店を出て、シリコンバレー見学の第一段として、デビット・パッカードのガレージに向かう。チャネルさんの家とは連続した住宅地にあり、少々通りを間違えて迷った物の、15分ほどで到着した。 デビッド・パッカードの家は住宅地の中にある比較的立派な2階建ての建物で、ヒューレット・パッカード社が創業した場所であり、建物の前にはシリコンバレー誕生の碑があり、カリフォルニア州の史跡に指定されている。この地でヒューレット氏とパッカード氏が母校スタンフォード大学の先生の援助を受けて起業してから、同じようなハイテク企業が集まってきて現在のシリコンバレーの形成に至ったわけだ。 |
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| | Stanford大学の隣にある巨大なショッピングセンター |
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カルトレインの駅の東側からスタンフォード大学の敷地内にあるショッピングセンターを目指す。商店街をちょっと離れただけで、すぐに自然豊かな森の一角が目に入り、サイクリングロードが続いている。当たり前のように入って行くと、川にかかった橋があった。すぐ上流側にはカルトレインの鉄橋があるので、例によって古い鉄道跡がサイクリングロードになっているのではないかと推測が出来る。川の向こう側に行くと、また住宅地のようでサイクリングロードはとぎれているので、予定のコースに戻り、ショッピングセンターに向かう。 交通量の多い通りを渡ると、スタンフォード・ショッピングセンターの看板があった。とても広々とした敷地の中に、ぽつぽつといろいろな大型店が建っている。いくつもの建物群があって、その巻を移動するにも徒歩では無理なほど。ここでは自動車が当たり前だ。スーパーマーケットに入り、昼食を調達する。ちょっと高級な感じの店で、寿司のパックなどもあり、思わず手を出す。他にも量り売りの総菜があり、買い込んで店の外のベンチで食べる。 |
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| | Stanford大学のランドマークHoover Tower |
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腹ごしらえが済み、今度はここから南側にある大学のキャンパスの中心部に向かって移動する。それにしても広大で、すでに大学の敷地内に入っているにもかかわらず、大きな通りを横切ったりしている。パロアルト駅のすぐ西側に見えた入り口から続いていると思われる通りとの交差点に来たので、右折して西に向かうと、大きな円上のエリアが目に入りその周囲を道路がループしている。そして、その奥にやっと校舎らしい建物が見えた。近づいてゆくと、フーバータワーと呼ばれる高い塔も見える。時間が有れば、登って周囲を眺めたかったところだが、バークリーに注文した地図を受け取りに行きたいので、諦めて、パロアルトの駅に戻るべく、先ほど右折した交差点を目指す。しかし、道を一本間違えたところを東に向かったので、駅よりずっと南側の線路沿いに出てしまった。ちなみにこの場所にも、一見駅らしい感じの建物があったので、一つ隣の駅かもしれないと思い敷地に入り込んでみるが、実際は駅ではなく、ここもスタンフォード大学の校舎で、実験室のような物とか、パソコンが並んだ教室が見えた。それにしても広い大学だ。 |
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| Caltrain駅ホームでSTRIDAユーザと遭遇 |
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結局、北上してパロアルト駅に戻り、到着した側のホームに上がる。自動券売機で切符を買い、反対側のホームに行こうとして、スロープを下ってゆくと、線路を下る道路の脇の歩道に出た。歩道を経由してコの字型に反対側のホームに上がると、自動券売機があり、結局、外から入り直すのと一緒だったわけだ。 ホームで待っていると、STRIDA2という英国製の折り畳み自転車を持った人が現れた。声をかけると、知人がプレゼントされた物だが、本人は乗らないので安く売ってもらったそうだ。あれこれ旅の話をしながら待っていると、20分ほど経って、カルトレインがやってきた。 |
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時間的に通勤時間に近いと言うこともあり、Bike Carも込んでいる。隅の方に畳んだBrmptonを置いて、2階席にいると、乗ってきた人が、「黄色いトレックは何処まで行くんだ?」などと声がかかり、持ち主が降りる駅を答えている。本来、自転車を持ち込む人は、専用の黄色いタグにどの駅からどの駅まで利用するのか、書いておくのがマナーらしい。それがわからないと声が飛び交う。Bike Carに自転車は全部で30台ぐらいは入ると思うが、当然窓際の支柱に5台ほどづつ重ねておくことになるため、自分が降りる駅より先の駅で降りる人の自転車に重ねて置かないと先に降りる人の迷惑になると言うわけだ。自分がずいぶん後に降りる場合は、既に立てかけられた自転車を一度どかして、より奥の方に置くという作業も見受けられた。 往路より、10分ほど多くかかって、サン・フランシスコの始発駅に戻ってきた。さて、これからBARTの駅に行き、バークリーの地図屋に行くわけだが、閉店時間の7時に間に合うとは思えない。でも、前回訪問した際ももう少し遅くまで営業していたので、それを望みに行ってみるとする。まあ、ダメでも明日の午前中に地図を購入してその足で、モンタレーに向けての移動を開始しても、最初の目的地まではなんとかたどり着けそうなほどの距離だ。 |
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モンゴメリーストリート駅に着き、切符を買って、ホームに降り、フレモント行きの列車に乗り込む。昨日、観察して、行き先にこだわらず、行ける駅まで行ってから乗り換えればよいのだ。 |
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フレモント行きの地下鉄と、逆にフレモントから来て、バークリー方面に行くリッチモンド行きの地下鉄が別れるのが、レイク・メリット駅であることを、列車内の路線図で確認して、その駅で降りる。とは言え、リッチモンド行きがなかなか来ないので、もしかしたらフレモント行きに乗ったのは早まったかと弱気になるが、後の祭りだ。今度は時刻表を確認して乗ることにしよう。 |
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15分以上待って、やっとリッチモンド行きが来たので乗り込む。もう地図屋の閉店時間には間に合わないだろう。15分ほどでバークリー駅に到着して、地上に出て自転車を組み立てて、地図屋に向かう。 |
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もう焦っても仕方がない時間なので、開き直って昨日と同じルートを走って地図屋に到着。もちろんお店は閉まっていた。わかってはいたが、この目で確認しないとあきらめがつかないので、スッキリした気分になって、バークリー駅にとんぼ返りだ。 |
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バークリー駅に着いて、自転車を畳んで、切符を買う。今度は小銭がないので、$5分だ。ホームに降りて、地下鉄が到着するのを待って、フレモント行きに乗る。今度は往路と違い、本来通らない駅まで行ってから戻ってくるのではなく、2つ先のマックアーサー駅で乗り換えられる可能性があるので、そこで、ピッツバーグから来た地下鉄を待つことにする。 |
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マックアーサー駅に着くと、想像通り平行してピッツバーグからきた地下鉄が入線してきた。もちろん降りて乗り換える。昨日と言い、今日と言い、これは当然の接続なのだろう。 |
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今日はこれからどこへ寄ることもなく、YHに戻るので、一番近い、パウエル・ストリート駅まで地下鉄で行く。駅を出て、昨日行ったトラベル・インフォメーションのある地下部分を通り、エスカレーターで地上に上がり、自転車を組み立てて出発。夕食は、これまた近いところにあるサブウェイのサンドイッチをテイクアウェイすることに。なんだかよくわからないが適当に選択肢を選んで、サンドイッチを作ってもらった。 |
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YHに戻って、サンドイッチを食べた後、サイクリングのデータを整理して、WWW端末を使って、メールなどチェックする。あっという間に、もう12時近い。明日は早く起きて、荷物をまとめてYHをチェックアウトし、バークリーに行って、地図を入手して、モンタレーまでのサイクリングの開始だ。 |