寝苦しい夜が終わり、さわやかな朝である。機内での朝食後、同じフリーツアーの面々と挨拶し名前を名乗り合う。やっと緊張がほぐれてきて和気あいあいとしてきた。
ヌーメア空港に着いた。タラップを降りようと飛行機のドアを通り抜けるといきなり蒸し暑い空気。まるでサウナ風呂である。乾燥しきった冬の日本から空調の利いた飛行機で移動し、いきなり亜熱帯地方であるから無理もない。予期していなかった始めての外国である。
とりあえず成田で聞いている通りにフランスへ入国。カーキ色の半ズボンをはいた係官は白人で現地の人とは見るからに違って役人的であった。とにかく見る物やる事全てが初体験で緊張伸しっぱなしでおろおろ状態である。
空港の外に出ると日本語の達者なおばさんが「ちゃんとニュージーランド行きの飛行機に間に合うようにつれて帰ってくるよ」と日本人観光客相手に話している。ヌーメア市内への往復送迎ミニツアーの呼び込みである。ここのトランジットで9時間も待たされるので、みな揃って参加することにする。
マイクロバスのような10人ほど乗れる車で走って行くとヌーメア市内へは 50kmという標識が出ていた。よくみるとkmではなくマイルであるので、80kmの距離があることになる。車は空いたハイウェイをとばして走る。