友人のM君が見送りに着ていた。彼は航空会社の技術者で、成田空港近くの整備工場で働いている。私は初めての海外旅行なので空港にも慣れておらず、見送りの人が多ければ多いほど心強い。
集合時間の19:30になったので所定のカウンター前に向かう。今回参加したフリーツアーの係員が一人一人確認して資料を手渡す。
係員の話だとヌーメアでは一度入国することになるらしい。だれかから入国するためにフランスのビザは必要ないかという質問が出たが、大丈夫だそうだ。私は前もって伝えられていた飛行機の乗り換え地点ヌーメアがニューカレドニア島の空港で、フランス領だということを知らなかった。まさか初めて土を踏む外国がフランスになるとは夢にも思っていなかった。
2人に見送られ出国ロビーに降りる。出国手続きを済ませ何か薄暗い感じの飛行機に乗り込む。UTAフランスというマイナーな航空会社のDC10だ。いかつい感じのスチュワートがうろうろしている。
生まれて初めての飛行機である。離陸時の機体角度に驚きつつ空にふわりと浮き上がった時は何とも言えない感動を覚えた。地上の明かりが見えなくなってもしつこく窓の外を覗いていた。
同じフリーツアー参加の人たちの席は一カ所に固まっているわけではないが、全員が前の方の席で、幸い周囲は空いていた。私の席は窓際で隣の席は空席。座席を横一列つかって横たわっている人もいた。