イングランドサイクリング

イングランドサイクリング 詳細
1995年9月24日 日曜日 超豪華!!メーカーのサポートカー付きのサイクリング


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走行ルート
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B&BThe Hall(Alex Moulton社)BiddestoneThe Hall(Alex Moulton社)Canal Towpath入り口Canal Towpath出口Bath YH
天候
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晴れ一時雨
宿泊先
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Bath YH
走行データ
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走行距離:50km
支払い
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休憩地点にあった売店にて
ジュースUK£2.99
チョコレートバーUK£0.30
チョコレートバーUK£0.33
昼食(BiddestoneのパブWhite Horseにて)
チーズバーガーUK£3.45
Bradford on Avonインフォメーションにて
Cotswold地図UK£3.95
絵はがきUK£.0
Bradford on Avonパンフレット5枚UK£1.50
Bath YHでの支払い
宿泊費UK£8.00
夕食費UK£4.00
朝食費UK£2.70
紅茶UK£0.50
絵はがき3枚UK£0.45
切手(葉書用)4枚UK£16.40
缶ジュース(Diet Lilt)UK£0.50
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B&B 09:30発
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イベント2日目、豪華な朝食の後、B&Bをチェックアウトして昨日見かけたレンタサイクルの店へ向かう。西川さんがAM -APBを借りるべく話しかけると店の人はなにやら1台しかないし高いんだよねとぶつぶつ言ってたようだが、最終的に借りることができた。一緒に走る私が持っているので、工具などは借りずにモールトン社に向かう。

The Hall(Alex Moulton社) 10:00着 10:40発
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日曜日はみんなでサイクリングに出発s5tr
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日曜日はみんなでサイクリングに出発
BOAの郊外を走るs5tr
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BOAの郊外を走る
典型的な英国の地方の風景s5tr
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典型的な英国の地方の風景

集合時間の9時半を30分も遅れて昨日イベントのあった広場に到着。すでに多くの人が集まっていて、博士を含め35マイルのロングコースを走る人々は地図を確認し、声を掛け合って出発していった。我々は20マイルのショートコースへ参加なので、出発はもう少し後のようだ。

ロングライド組が出た後、ニッカーズボンをはいた年輩の日本人が現れた。ロングコースを走るために今日、車で駆けつけたようだ。何年か前からイベントに参加しているが、イベントの1日目は毎年同じなので今年はサイクリングンだけ参加するという。借り物のAM-Speedのサスペンションを硬く調整した後、みんなを追いかけて走り去った。

我々はナオミさんとレイチェルさんにお願いして荷物を事務所の入り口脇に置かせてもらい身軽になった。西川さんは帰りの列車の時間の関係で、昼食地点で早めに引き上げて来る可能性もあるが、これなら自由に荷物を回収できるので問題はない。

出発の時間になったのでぞろぞろと出発する。モールトン社の門を出て、前方にまっすぐに延びる道を一列になってゆっくり走る。30台ほどのモールトンが一列になって走る姿は、地元B-O-Aとは言え、かなり異様な風景のようで、道行く人が珍しそうにこちらを見ている。ショートコースはオールドタイプのモールトンや子供連れ人の参加が多い。MBCのTシャツをデザインした長髪のアンディー・フォーリー氏は2人の子供を乗せたリアカーを引いて力強く走っている。私のAM-14と一番近い型で同じ色のAM-14に乗った婦人は夫婦で参加している。

我々は交差点の道標と手持ちの地図を見比べる限り西の方に向かっているようだ。しかし少し走って行くとB-O-Aから北の方向の町にいる。昨日北の方からB-O-Aに着いたときはかなりの標高差を下ってきた。これからB-O-Aからは北の方角にあるビデストーンという町に向かっているようだが、なるべくきつい上りを避けるため大きく蛇行しながら、そしてなるべく交通量の少ないコースをとるようだ。

小さな町を通った時に何人かの人が休憩を兼ねて食料品店に寄っている。我々もジュースやチョコレートなど買い込む。日本人は珍しいと見えて、何人かの人が「楽しいですか?」と話しかけてきた。日本ではモールトンを売っているのかとか、有名なのかとか聞かれる。

西川さんと他の何人かと話しをしているうちに、みんな出発してしまい我々とモールトンMk3に乗る英国人2人だけになってしまった。我々はコースをよく知らないので、他の2人について行くと、町を出る前に雨が降ってきた。小降りの雨はすぐに本降りになり、建物の入り口の小さな屋根の下で雨宿りする。日本の夏の夕立のようなシャワーはよくあるようで、町を歩く人は傘も差さずに歩いている。私はすぐにポンチョを取り出して着る。ほどなく小雨になったので走り出す。

道ばたの生け垣の上に、うさぎや鳥の形をした庭木が見えてきた。1人が記念に写真を撮ってもらっている。隙間から生け垣の中を覗いてみると、英国ではよくある美しく手入れされた庭園である。このころになると完全に雨は上がり、太陽が出てきててずいぶん暖かくなってきた。私がポンチョのフード部分だけを脱いで走っていると、1人の英国人がそういう形のレインウェアは珍しいと話しかけてきた。西川さんがなかなか来ないと思っていたら、英国人の一人クリーブと自転車を交換して乗っているのだった。

Biddestone 12:30着 14:00発
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小休止の一コマs5tr
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小休止の一コマ
メーカーのサポートカー付きのサイクリングなのだs5tr
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メーカーのサポートカー付きのサイクリングなのだ
日本の奥の細道をAMで走った米国人Rogerさんとs5tr
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日本の奥の細道をAMで走った米国人Rogerさんと
Moulton博士も元気に走るs5tr
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Moulton博士も元気に走る

少し坂を上ったところで比較的大きな集落に到着。道が広くなりちょっとした公園のようになったところにモールトンが並んでいる。どうやら昼食のポイントであるビデストーンの町のパブ、ホワイト・ホースに着いたようだ。少しすると35マイルのロングコースのメンバーも続々到着し、モールトンの数は置く場所が無くなるほどとなる。

パブの中にはいるとこれまた沢山の人。もちろん全員モールトニア。何人かが入り口のベンチや店の外の席でビールグラスを片手に食事をしている。昼食のオーダーをするためパブの中に入ると満席の座席の中に一緒にショートコースを走ってきた婦人がいた。食後の紅茶を飲んでいる彼女は「ずいぶん遅かったのね」と声を掛けてきた。

私はカウンターの列に並び、チーズバーガーを注文し代金を払い番号札を受け取り外に出て待つ。空いている4人掛けのベンチを陣取り、ちょっと待っているとウエイトレスが私の番号を叫んでいる。ハーイと手を挙げて番号札を渡すとランチを置いていってしまった。よく見るとチーズバーガーではない。これはプラウマンズ(農夫の)ランチという野菜とパンとチーズのヘルシーなランチだ。通りかかったウエイトレスに文句を言うとカウンターへ催促してくれとのこと。私の手元に余ったランチはクラブでとりまとめた形でたまたま同じ物を注文していたバンクーバーから来たお父さんへ渡され一件落着。ずいぶん遅くなって到着したランチを「今まで作っていたの?」と周りの人に冷やかされながら食べる。

食後はみな思い思いに過ごしている。皆メカニカルな物には目がない凝り性で、自慢のカメラを見せ合ったりしている。クリーブが二眼レフを出すとバンクーバーから来たお父さんはライカで対抗する。私はナオミさんの乗っていた古いタイプのモールトンに乗らせてもらう。彼女の乗っているモールトンはクランクが少し曲がっていてフレームに当たっているので治してもらう。このサイクリングにはモールトン社の小型トラックと工場の技術者がサポートに着いているのだ。メーカーのサポートカー付きのサイクリングは初めてであり、このイベント以外に世界的に見ても例が無いのではないかと思う。

皆、昼食を終えそろそろ出発のようだ。ナオミさんは車で迎えに来るお父さんをこのビデストーンで待っているとのこと。彼女のお父さんは車を置いてあるB-O-Aに戻るために早めに出発していった。われわれは例によって最後の方から皆を追いかけるように出発する。来た道とほぼ並行に走る道をビデストーンの町でUターンするような感じでB-O-Aに戻るコースだ。

帰路は下りが多く、快調に走っているとのんびり走っている人たちにすぐに追いついた。先週はリアバッグに一杯の荷物を積んで走っていた私にとっては、ほとんど空荷の今日のサイクリングは楽に走れた。特に午後になって腰の調子もすこぶる良い。

途中、何人かがペダルを止めて壁越しに牧場の中を見ている。西川さんが何を見ているのか周囲の人に問いかけると「ホワイトホース」と言っている。しかし、白い馬は皆の見ている方向にはなく、もうちょっと離れたところに少しだけ見えるだけだ。後日、コッツウオルズの土産屋で見た絵はがきなどで知ったのだが、そこには昔のローマ人が地面に描いた白い馬の絵があったそうで、ウィルトシャー州では有名な観光地らしい。昼食で利用したパブの名称もこの観光地から由来しているのだった。

The Hall(Alex Moulton社) 15:00着 16:10発
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技術顧問である米国人Doug Milliken氏とs5tr
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技術顧問である米国人Doug Milliken氏と
英国の自動車は自転車を無理に追い抜かないs5tr
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英国の自動車は自転車を無理に追い抜かない

登りになると大勢の人が一列になってゆっくり走っている。モールトン博士も愛車でマイペースで走っている。車の交通量の多い道では対向車が来る間、自転車の列を追い越せずに車が後ろからのろのろ付いてくる。さすが自転車の立場が確立している英国である。クラクション一つ鳴らないし、無理に追い越そうともしない。

快調に走る私は、登りの途中で何度か皆を追い抜き、ずうっと先でカメラを構えて皆を待って写真を撮った。博士は一生懸命登っているのに、私のカメラにいやな顔ひとつせずに手を挙げて笑顔を作ってくれた。

B-O-Aにずいぶん近づいてきて少しまとまった下りをすぎると町の入り口である。昨日私が通った覚えがある交差点まで戻ってきたところで、モールトンもどきの白いタンデムを積んだ車が町から出て行くのが見えた。

ブレーキの限界近い急坂を下ってモールトン社に戻ってくるとコーヒーやパンケーキなどのおやつが用意されていた。我々はレイチェルさんにお礼を言って預けてあった荷物を受け取り出発の準備をする。モールトン博士も戻ってきて、みんなと話しをしている。自分の自転車に施しているアイディアを博士に見てもらっている人もいる。例によって日本人の好きな記念写真を博士にねだり、西川さんにシャッターを押してもらう。

朝合った日本人の三本さんと名刺を交換し話しをする。自転車競技歴のある彼は英国で仕事をしていて、モールトンとも長いつきあいだそうだ。

西川さんの列車の時間が来たので再会の約束をしてお別れする。金曜日の夕方にロンドン・ブリッジ駅のパブで会いましょう。

何人かの残っている人達に別れを告げ、モールトン社を後にする。今日はこれからケント・エイボン運河沿いのサイクリングロードを走り、バースのYHに泊まる予定だ。

Bradford on Avon Information 16:30発
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クラブの会員管理担当のMike Hesseyさんらとs5tr
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クラブの会員管理担当のMike Hesseyさんらと
Moulton博士とお別れ間際の2ショットs5tr
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Moulton博士とお別れ間際の2ショット

町を出る前にB-O-Aのインフォメーションに寄り、明日から走る予定のコッツウォルズの地図や絵葉書、B-O-Aのガイドを購入する。インフォメーションのおばさんに運河沿いを行くと言うと、バースまで1時間ぐらいだと教えてくれ、パンフレットまでくれた。モールトンのイベントの事など話した後、この地を再訪することを心に誓いB-O-Aを後にする。

Canal Towpath入り口 16:45着
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BOAを流れるKennet and Avon運河s5tr
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BOAを流れるKennet and Avon運河

運河に架かる橋の所には運河の水面を保つための水門があり、観光用のボートが1漕づつ水門と水門の間に入り、下流へと移動してくる。その光景を見ながら、今朝西川さんがAM- APBを借りた貸し自転車店の横を通って運河脇のサイクリングロードに入った。この道は未舗装であるが、踏み固められた土の道でとても走りやすい。それほどスピードは出せないが、愛犬をつれてのんびり散歩している人たちに迷惑にならない程度のちょうどいい速度だ。

運河は鉄道や道、ついにはエイボン川までも跨いで、平らに流れている。運河沿いのサイクリングロードは途中何度かサイドチェンジをしながらバースに向かって走る。夕方になってほとんど雲が無くなり、まぶしい日差しの中をのんびり走る。 1漕の観光ボートが運河の底の浅いところで座礁したらしく、数人の男性が操舵用の長い棒で岸から船を押している場面に出くわす。私も自転車から降りて手伝うが、いっこうにボートは動こうとしない。1人の男性があきらめて運河に入り、足で岸を蹴り背中でボートを押してやっと座礁から抜け出すことができた。

Canal Towpath出口 18:00発
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時間的にもそろそろバースかなと思っていると、選択の余地無く太い車道に出て、サイクリングロードの終点に着いた。坂道の車道を町の方向に少し下ると大きな交差点のロータリーがあり、標識にはしっかりとYHのサインが出ていた。よくYHの方向を確認すると今下って来た道で、話しに聞くとおり凄い登りの道であり、間違えて下ってしまったことにがっかりする。

ロータリーに入るタイミングを見計らっていると、パニアバッグを付けたサイクリング車に乗った髭の男性がこっちに向かってきた。挨拶すると、私の自転車を見てモールトンのイベントに参加してきたのか?と問いかけてきた。彼はバースの駅にある自転車店の主人のジョンさんだった。この店エイボン・バレー・サイクレリーは7月にB-O-Aを訪れた矢野さんから聞いていたモールトンを扱っている自転車店で、明日朝に訪れようとしていたのだ。そのことを告げると明日は9時から開いているので、是非おいでと言ってくれた。私が遠回りをしなければ彼に出会うことはなかった。ジョンさんもお店を閉めて自宅に向かう途中であるから考えてみればすごい偶然である。

Bath YH 18:20着
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立派な建物のBath YHs5tr
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立派な建物のBath YH
Bath YHの夕食s5tr
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Bath YHの夕食

急坂を登り、途中少し押してやっとYHの入り口までたどり着いた。近くのバス停でバスを待つバッグパッカーを横目で見ながら、YHの標識に従い、森の小径を入って行くと、みごとな庭の敷地の中に立派なYH建物があった。

さすがに観光都市にあるYHだけあって、規模が大きく設備も充実していて、宿泊者の数も多いようだ。ただし、ベッドルームの2段ベッドは密集していて、狭い感じがした。

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