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朝起きると枕元に自転車の鍵とK君の書き置きがあった。「朝早すぎてレンタバイク屋はまだ閉まっていた。店の前に置いて盗難にあっても迷惑になるので、戻ってきた。時間があったら代わりに返却してもらえないだろうか。戻ってくるデポジット(???)は差し上げます。」とのこと。 |
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時間があるのでガイドブックの地図を便りにレンタバイク屋に向かう。交通量の少ない裏道を愛車にまたがり、片手でドロップバーを、もう片手でレンタバイクのステムを握って走る。途中何度かこけそうになったが空荷なので軽いものだ。道は完全に碁盤の目状態なので黙っていてもスタンレー公園に着く。その手前の通り沿いにそのレンタバイク屋はあった。 中国系の店主の経営するこのレンタバイク屋にはタンデムを始め様々な形式の自転車があり、店の前に並べている。店主の手が空いたようなので、デポジットの預かり証を差し出して自転車を返却。受け取ったお金はなんと$70。K君は借りるときに細かいお金がなかったのか、$100を預けていたのだ。学生にとっては7千円は大金なので帰国後、彼の住所に送った方がいいだろう。 |
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帰りは両手でハンドルを握りしめ一気にYMCAに到着。荷物を部屋から運び出し、即チェックアウトして建物の前の自転車置き場で自転車のパックにかかる。 YMCAの正面でタクシーをつかまえバンクーバー国際空港に向かう。運転手は長身のお兄さんで、私の乗る便の航空会社や時間を確認し、空港の車を付ける場所や時間の配慮をしてくれた。 |
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道路は少し込んでいる所もあったが、ほぼスムーズに空港到着。降りる時その運転手は自転車を軽々とトランクから出して運んでくれた。タクシー代の他に、お礼の気持ちを込めいつもより多めの$2のチップを手渡した。日本ではタクシーに乗るときにこんなに気使ってもらうことは滅多にないのでついついチップが多くなる。 北海道マラソンに参加するカナダのアスリートの人達と近い席になり、色々話をする。隣の席の人は、カルガリーでスポーツショップを経営していて、もらった名刺にはカタカナでも名前が入っていた。彼らはそろって機内食の肉類には手を付けず、蕎麦を好んで食べていた。これをねらって少々料金の高いJALに乗ったのかもしれない。 |