少し下るとすぐにアサバスカYHに到着した。ここは他のYH同様、管理人室,男性寝室,女性寝室,家族寝室,キッチンがそれぞれ小屋に分かれているが、まだ新しいらしく、今までのYHに比べ大きくしっかりしている。
日没までは時間があるので空荷で近所のアサバスカ滝に行く。この滝もあまりスケールは大きくないが、大量の水が狭いところを水しぶきを上げて流れ落ちて行く。周囲はちょっとした公園のようになっていて、複雑な川の流れに沿ってあちこち自転車を走らせる。
YHに戻って食事の用意をする。キッチンには家族連れや一人旅の人が5,6人いて、それぞれ思い思いの夕食を作っている。私も負けじとあまり物で夕食を作る。
管理人が来て、寝室に食べ物を一切持ち込まないようにと警告した。口に入る物は全てキッチンに置いておくようにとのことだ。ようするに熊が来たとき、ねらわれるのはキッチンだけにとどめたいということだ。ぞっとしたがここでは大自然と共存するための重要な気使いの一つのようだ。
男性の寝室は広い部屋に大きいベッドがびっしり並んでその上にマットレスが敷かれている。今までのYHのなかでは一番上等なベッドだ。ベット一つ一つの区切りがないため、寝相が悪くごろごろしていても問題は起こらない。10人ほど寝れるスペースに、利用者はドイツから来たヒッチハイカーと合衆国から来た車の一人旅のおじさんと私の3人だけだったので、とても広々としている。