下って行くにつれ、だいぶ小雨になってきた。前輪が路上の雨水を巻き上げ、足にひっかける。やっと2人連れサイクリストに追い付き、後ろに付いて下る。
朝抜かれたオンダルスネスYHで同泊の人達のバンとすれちがう。彼らはもうガイランゲルを観光し、オンダルスネスに戻る途中だ。バンに向かって三人で手を振る。
バルダル町に着いた。町の入口付近の交差点には宿泊や食事,YH等のわかりやすい看板が出ている。この時期この町にあるYHは閉まっている。3人は宿泊施設の看板に従い町の中心にある交差点に近い宿(モーテル)にたどり着いた。
宿の一階にあるレストランのカウンターで宿泊料金を聞き、まあこんなもんだろうと泊まることにする。2人は宿泊料金が安くないので泊まる気がないらしく、散歩に行って来ると言いのこして出ていった。長旅であるので宿泊費の切り詰めは無理もないと思い、手を振って別れる。
部屋は2人部屋でシャワー付。ちょっと古く狭いが、風格のある造りの建物で、朝食付NOK325(約6,500円)だ。
宿の一階にあるレストランは雰囲気が暗くて、町の老人がたむろして酒を飲んでいるので、おちついて夕食をとる雰囲気ではない。雨上がりのバルダルの町をうろついてどこか良い店を見つけようと思い、宿を出た。
少し歩くとすぐにフィヨルドに出た。フィヨルドが見える所に位置する一見イタリア風のレストランに入ることにした。宿の一階にあるレストランとは大違いで、一面ガラス張りで、外から覗くとキッチンまで見えるほどの明るい雰囲気の店である。チキンを食べ、ライトビールで1人で乾杯をする。