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パンとチーズ,ハム,オイルサーディンの朝食を済ませ、YH を出発する。昨夜ラウンジで話した日本人学生に見送られ、YHのある丘を下る。 |
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YHのある丘を下っていると、駅からトラムが出て行くのが見えた。駅に着き、昨晩下車したのとは反対方向のホームに向かうため線路を横切る。3人ほどの勤め人風の人と共に、青空の下でオスロ行のトラムを待つ。 |
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帰りはオスロ空港での乗り換えのみの予定なので、オスロ市内は観光できない。トラムの窓から歴史のあるオスロの町を眺めて少し虚しくなる。オスロは首都であるので、一生のうちなにかの機会にもう一度来ることもあるだろうと自分に言い聞かせる。 駅に着きさっそく自転車を受け取り、ホームに向かう。オンダルスネス行の列車は駅の中央からちょっと右に外れた所に有り、自転車を担いで渡り廊下のようなところをとぼとぼ歩く。 自分の座席を確認した後、自転車を車両の客室入口にある荷物置場に置く。座席も荷物置場も大きくて余裕がある。半分ほどの座席に人を乗せた列車はゆっくり駅のホームをを滑り出した。 1994年にオリンピックの開催されるリレハンメルや、ノルウェー北部へ向かうルートへの乗り換え駅であるドンボスなどを通り、オンダルスネスに近付いて来た。車窓の景色ではスイスの登山列車につぐ山の景観が素晴らしい所だそうで、切り立つ山々の間を縫って流れる川沿いに列車は走って行く。 |
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オンダルスネス駅に着き、自転車を組み立てている間に雨が降ってきた。どんどん雨が強くなるので、駅舎でうろうろしていたが、あきらめて地図や食料を買うため、歩いて商店街に向かう。本屋の地下の地図売場で、30万分の1の地図の中から、必要なエリアを2つ購入する。 ポンチョを着て駅を出発する。駅付近の案内所でYHへの道を尋ねるが、教えてくれたことの半分しかわからない。大体の方角を理解したつもりなので、適当に出発する。 |
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小さなフィヨルド(Isfjorden)沿いにいくら走ってもYHがない。東京で購入した粗い地図ではこの方向にYHのマークが印刷されている。細長いフィヨルドの端に位置する隣り町(Isfjorden)まで来てしまった。 町の入口のさびれたガソリンスタンドのお爺さんにYHへの道を尋ねると、片言の英語で説明してくれた。YHはもっとオンダルスネスの町の中心部に近い場所ようで、とんでもない方向に随分来てしまったようだ。 雨の中、来た道をひたすら戻る。来るとき通ってきた町中に向かう道と、バイパスのようになった道との合流地点をすぎて登って行くと、雨はやがてみぞれに変わった。 |
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町の中心部に近付いたところで、もう一度ガソリンスタンドで道を尋ねる。今度こそ道がはっきりした。短いが照明がなく本当に真っ暗なトンネルをびびりながら抜け、やっとYHにたどり着く。 オンダルスネスYHはノルウェーの伝統的な民家のように草を植えた屋根があるり、ゆったり広いラウンジがなかなかいい。今日は管理人の身内の人のバースデーパーティーをやっているようで、とても賑やかである。同宿の人と話をしていると、管理人のおばさんがパーティーで余った料理をみなが囲むテーブルに持ってきてくれた。夕食を食べていないので喜んでいただく。 イスラエルの人とは同じコンピュータソフトウエア関係の仕事なので話が盛り上がった。彼の勤めるイスラエルの印刷機器メーカーを私が知っていたので、彼はとても驚いていた。 ここからガイランゲルフィヨルドへ向かうゴールデンルートという愛称で呼ばれる有名な観光ルートがある。しかしここを走るバスがもう運行していない時期なので、YHに宿泊している人同士でレンタカーで往復することになった。私も声を掛けられたが、これから自転車で向かうコースなので丁重に断った。 |