北緯36度線サイクリング

北緯36度線サイクリング PART3 WEST後編(諏訪湖〜越前岬) 詳細
1994年9月27日 火曜日 一日雨のなか季節はずれの蛭ヶ野高原にたどり着く


| ←前日 | 写真 | 地図 | 詳細1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 | 日程 | トップ | 翌日→ |
.
.
走行ルート
s5tr
s5bls5br
ひだ高山天照寺YH三日町小鳥峠夏厩着松ノ木峠荘川村六厩着荘川村牧戸蛭ヶ野高原
天候
s5tr
s5bls5br
宿泊先
s5tr
s5bls5br
民宿長兵衛
走行データ
s5tr
s5bls5br
積算距離:1689.1km
走行距離:59km
走行時間:4時間30分00秒
支払い
s5tr
s5bls5br
昼食(宮春定食)¥1,300
スポーツドリンク¥120
.
.
ひだ高山天照寺YH 09:00発
s5tr
s5bls5br

朝起きると雨。昨日とは大違いだ。早朝の列車に乗るという同室の彼を見送り、朝食を食べに大広間に向かう。昨日はしゃいでいた団体とは別に大人の外国人が何人か座って食事を始めていたので隣に座ろうとするとその中の日本人添乗員から、ここにも団体が来るのでテーブルの反対の端から座ってくれとのこと。しかし、結局彼らは朝食をキャンセルしたらしく、私は一人寂しい朝食になってしまった。YHでは食事の時が同泊の人と話が出来るいいチャンスだが、添乗員の行為がとても業務的なのには閉口した。しかし彼も後で話しかけてきて、そもそも日本人を外国に連れて行く仕事なのだが、ひょんなことに国内で外国人を案内する羽目になってしまった等、身の上話をしてくれたので少しは気が晴れた。

高山市街 09:30発
s5tr
s5bls5br

YHでスーパーの袋を2個もらい足にかぶせてベルクロテープで固定する。少し小雨になったのを見計らってYHを出発。まだ人気の少ないうちに高山市内の古い町並みを見て廻り、再び西に向かって走り出した。高山市を出る手前で雨は徐々に強さを増し、スーパーの軒先でやり過ごそうとしている内に土砂降りの雨になった。

三日町 10:20着
s5tr
s5bls5br

雨はいっこうに止みそうにないのでしびれを切らし走り始める。三日町の丁字路を右折してひたすら走るといつのまにか小鳥(おどり)峠の登りに入っていた。この峠は地図で見る限り直線的で峠らしくなく、登坂車線のあるいかにも車のための峠といった感じである。

小鳥峠 11:40着
s5tr
s5bls5br

意外ときつい勾配にハアハア言いながら登って行く。途中雨宿りするところもほとんど無く、ひたすらペダリングするしかない状態だが、全くと言っていいほど展望も期待できない峠なので惜しくはないかと気分を切り替える。予想通りおもしろくもなんにもないピークを越え下り始める。

夏厩着 11:55着 13:45発
s5tr
s5bls5br

路面の雨水のはねを気にして最初はゆっくり下っていたが、徐々にジャージが濡れてくるにつれてもうどうでもいいや状態に。下りきったところにあるバス停に飛び込んでかれこれ1時間も着ている物を乾かしながら休憩した。

相変わらず雨は容赦なく降り続いているが、バス停を出てちょっと行ったところに食事の出来そうな店があったので昼食にする。名物の豆腐料理の専門店で、ここまで来る間にも看板がいくつもあった。1,300円と少し高いが店の名が付いた宮春定食を注文する。

食事が終わった後、会計の時に店の人に今晩宿泊しようと思っている蛭ヶ野高原の様子を聞く。宿泊施設は今の時期に営業しているのかなど地元の人に聞くのが一番と思い女の人に尋ねると、よく解らないらしく主人らしき男の人を呼んできた。私が客ではなく、変なことを尋ねに店に入ってきたと思ったのか、「ここは案内所ではないのでそんなことは知らない」とかなりそっけない返事だった。店の前で雨が小降りになるのを待つが、きりがないので覚悟を決めて出発する。

松ノ木峠 14:25着
s5tr
s5bls5br

ほぼまっすぐにピークを越える標高差の少なそうな松ノ木峠へ向かう。少しづつ登っているが、なかなかピークに着かない。峠の名前が示す通り、峠には松ノ木でもあるのかと松ノ木を見かける度に期待しながら走っているといつのまにか下りに入っていたので、どこがピークだったのか解らなかった。

荘川村六厩着 14:35着 15:05発
s5tr
s5bls5br

松ノ木峠を下りきったところにある六厩と言う集落を過ぎると道沿いに休憩所があった。屋根のあるベンチに自転車を立てかけ小休止。濡れた衣服をタオルで拭く。近くの川に釣りに来ていた人が雨を避けて休憩していて話しかけてきたので、蛭ヶ野高原の様子を尋ねると泊まれるところはあるはずだとのこと。ほっとした。念のため電話ボックスにある電話帳で調べると、蛭ヶ野高原へはここからさほど距離があるわけではないが、美濃地方に位置しているらしく、ここ飛騨地方にある電話帳には出ていなかった。

この休憩施設はこれから通る新軽岡トンネルの完成を記念して作られた物のようだ。天気が良く時間があれば、少し手前の所から登り始める旧新軽岡峠を越えたいと思っていた。しかし、この悪天候なので新軽岡峠もあきらめて最短のトンネルを抜けることにする。

登りの途中で細く右手に別れて行く峠への道を恨めしく思いながら、きれいに舗装されたトンネルへの道を行く。新軽岡峠は地図で見る限り、かなり細かく何度も曲がりながら登って行くようで、道の拡張をあきらめてトンネル化したと推測される。

荘川村牧戸 16:00着 16:20発
s5tr
s5bls5br

地図では大きなトンネルを越えると峠から降りる道と合流するようになっているが、右手に峠道が見えてきたと思ったら、新道は合流せずに地図にない再び短いトンネルに入った。期間をおいてから新道を延長したのであろうか。

トンネルから下って行くと、御母衣湖岸を通って白川村へ向かう道との分岐点の牧戸と言う集落に着いた。民宿の看板も目にはいるが、ろくにやっていないようなので、さっさと蛭ヶ野高原へ向かう道にはいる。湖に流れ込む川を横切るとiと書かれたインフォメーションの看板が目に入った。コレまでろくに雨宿り出来るところがなかったので、観光案内板やビデオテックス等が設置してあるログハウス風の建物に入って休憩する。

インフォメーションで上着を脱いで乾かしながら暇そうなおじさんと少し話をして時間をつぶす。相変わらず雨は上がりそうにないが少し小降りになったところで走り始める。

蛭ヶ野高原 16:45着
s5tr
s5bls5br

蛭ヶ野高原はその名の通り高原なので、ここからは少し登りになる。心配するほどでもなく、登りの勾配は緩やかでがんがん登って行けるほどだ。快調に登って行くと勾配が緩くなってきたのでそろそろ高原の繁華街かなと思っているとなかなか建物は現れない。どうも高原は美濃地方側に位置する高鷲村に集中しているらしく、町村境を越えたところから町並みが現れた。

民宿長兵衛 16:50着
s5tr
s5bls5br

早速民宿の看板を捜しながらの走行だ。高原の町は道沿いに長く延びていて、かなり走って町の外れに着いた。民宿は多いが、何処も建物の中は暗くて営業しているようには見えない。あきらめて最初に見かけた年中無休の看板を便りに民宿を目指す。表通りから少し入った所に味気の無い2階建て長屋のような民宿「長兵衛」はあった。

引き戸を開けてこんにちはと何度も呼んでも誰も出てこない。やっと出てきた女将さんは今日は工事の人が泊まっているので営業はしているが一人ではどうもねと怪訝そうな顔をして答える。雨の中を走ってきて、他に営業している民宿がないようなので困っていると言うと、じゃ泊まりなと迎え入れてくれた。

.
| ←前日 | 写真 | 地図 | 詳細1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 | 日程 | トップ | 翌日→ |

©1992 - 2006 YOSHIDA, man