北緯36度線サイクリング

北緯36度線サイクリング PART2 WEST前編(桶川〜諏訪湖) 詳細
1993年10月15日 金曜日 諏訪大社を訪ね旧甲州街道を満喫しWEST前半を締めくくる


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走行ルート
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蓼科クラインYH(標高1,120mh)蓼科湖蓼科グリーンバレー乙女の滝蕎麦処「柊」茅野駅下諏訪駅諏訪大社(秋宮)諏訪大社(春宮)上諏訪駅立川駅新宿駅桶川駅自宅
天候
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くもり時々小雨
宿泊先
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自宅
走行データ
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最高時速:49.2km/s
積算距離:979.4km
走行距離:49.32km
走行時間:3時間23分36秒
平均時速:14.5km/s
支払い
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スポーツドリンク¥110
絵はがき¥800
昼食(山菜ざる蕎麦大盛り)¥900
諏訪大社(秋宮)賽銭¥200
諏訪大社(春宮)賽銭¥100
夕食(チャーシューメン)¥550
コンビニにてつまみ他¥927
JR乗車券¥2,470
ビール¥230
ジュース¥110
ホームライナー整理券¥300
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蓼科クラインYH(標高1,120mh) 08:50発
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今日はのんびり走って中央線沿線から輪行で帰るつもりだ。あと2日休暇はあるが、北緯36度線の西の果て越前岬まではまだ半分しか来ていない。切りがよく、帰りの列車の便のよい諏訪湖付近で前半終了とし、後半はまた日を改めることにした。もう2日早く出発できていれば、予定通り完走できたかなと思うと、土曜日まで仕事をしていて、日曜まで出発の準備がかかったことが少し悔やまれる。

蓼科湖 09:05着 10:20発
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YHで仕入れた遊歩道やサイクリングロードの情報にしたがい蓼科湖を目指す。蓼科湖は学生時代合宿でよく登ったスズラン峠への途中、ビーナスライン沿いにある人造湖だ。小刻みにアップダウンを繰返し、森の中の小道をすすむとすぐに湖岸に出た。

昨日からの悪天候が徐々に好天に向かい、雲がかなり吹き飛んで八ヶ岳や蓼科山がくっきり見えてきた。湖面に写った山々を、まだ紅葉の残る木々の間からながめて、写真に納める。地形図を見ていると関西から来たと言う画材を持った社会人OBと言った感じの2人組が声をかけてきた。見えている山を地図上で確認し合いながら話を交わす。この風景を眺めていると、この2人のように絵を描いてみたくなってしまった。

そうでなくても登りの遅い自分にとって合宿中の蓼科湖はこんなにきれいな湖でなく、待ちに待った休憩ポイントに過ぎなかった。ゆっくり蓼科湖を1周し、風景を1時間もかけて堪能してしまった。こんなにロケーションのよい湖であったのか。

蓼科グリーンバレー 10:40着 10:50発
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来たときより少し八ヶ岳側の道をたどって、メルヘン街道に戻る。昼食は蓼科クラインYHにも近い蕎麦処「柊」で食べることにしたので、まだまだ時間がある。蓼科グリーンバレーと言う別荘地のようなところの入口にあるレザークラフトの店で時間を潰す。

ここから谷ぞいに少し登ると乙女の滝と言う滝があるので行って見ることにする。

乙女の滝 10:55着 11:20発
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道しるべに従い、いきなりの急勾配を上り詰めるとピーク付近に小さな橋がかかっていてその下を水が流れている。なかなかすごい音がしているなとのぞき込むと、どうもここから滝となって下まで落ちているようだ。滝のすぐ上に橋を掛けて道路にしてしまっているのを不思議に思いながら、自転車をとめ、反対側に下る途中にある脇道から歩いて谷に降りる。

下から見る乙女の滝はなかなかの落差と大きさを持っていて、名前からは想像のつかない立派な滝だった。横谷渓谷を流れる渋川を散策した後、メルヘン街道沿いにある「柊」に向かう。

蕎麦処「柊」 11:25着 12:15発
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蕎麦処「柊」(ひいらぎ)はログハウス風の建物で11:30の開店。開店5分前に到着したのだが、店はしっかり閉まっていて人気がない。今日は定休日ではないのかと心配していると定時に店内のカーテンが開いた。今日はうまい蕎麦にありつけそうだ。

山菜の小鉢がいくつか付いた山菜蕎麦の大盛りを注文。蕎麦は太めの麺で素朴なかみ心地だ。一番乗りの自分の後に、何人かの地元の馴染の客が何人か入ってきた。食べ終わる頃にやっと観光客らしい夫婦ずれが訪れると言う程度で、有名な店ではあるが平日のためかすいていて、のんびり蕎麦を味わうことができた。

ここから茅野まではずっと下りだ。何度も来ている馴染のルートであるがソロははじめてなので、何か新しい発見でもあればと、途中にある特別3大遺跡の一つである尖石(とがりいし)遺跡の考古館に寄ることにする。

快調に下っていると、尖石遺跡方面へ向かう道は通行止めで迂回ルートの看板が出ていた。その後それらしき迂回路が発見出来ずに随分下ってきてしまった。尖石遺跡は縁がなかったものとあきらめて、さっさと茅野駅に向かう。

茅野駅 13:00着 13:50発
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中央線の踏切を越え、茅野駅の西口に出る。なんと昔の面影は全くなく、大きな建物が駅前にそびえ、駅舎も立派になっていた。思えば前回来たのはかれこれ10年も前になる。

駅前で休憩したり、帰りの列車を調べたりしてずいぶんのんびりしてしまった。出発しようと自転車の所に向かうと今度は地元のおじさんが話しかけてきて、自転車談義が始まる。なにやら、戦後すぐに東京まで自転車で出かけてずいぶん走り回ったらしい。時間があるので諏訪大社に行こうと思い、おじさんから情報を仕入れる。

茅野駅を出て、諏訪湖方面へ向かう。国道20号線は交通量が多く、今までのようにのんびり走ってはいられない。諏訪湖に出たので湖岸の遊歩道にコースを変更した。

下諏訪駅 14:25着 14:30発
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諏訪湖を過ぎ、国道を少し行き直角に右に曲がる。魚が泳ぐ用水路沿いの道を走り旧市街を抜ける。中央線をくぐって左に折れ路地を行くと程なく下諏訪駅に出た。

駅前に出たら、昔中山道を走ったときに来たことがあることを突然思い出した。確かこの付近の自転車やさんでハブスパナを購入してハブから発する異音を修理した覚えがある。

駅で諏訪大社の位置を確認してまず秋宮に向かう。駅を出てすぐに右に曲がるとほどなく秋宮であった。そいえばここも中山道を走ったときに見向きもせず通過した覚えがある。今思うともったいない話ではあるが、当時は走るのに精いっぱいで、まともな観光に時間や費用を費やすことはできなかった。こうして再び訪れて別な視点で土地を見つめるとまた新たな発見があるなと感心した。

諏訪大社(秋宮) 14:40着 15:10発
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中山道の宿場町諏訪にあるとても不思議な万治の石仏s5tr
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中山道の宿場町諏訪にあるとても不思議な万治の石仏

秋宮は観光バスを収容できる大きな駐車場があり、平日にもかかわらず大勢の観光客が訪れていた。数年に一度行われる御柱際で、神聖な森の中から人手で運ばれてきたという木の柱が神殿の敷地の角に4本立てられている。

秋宮を出て中山道を江戸の方面に向かう。小高い所を走る142号線から中山道の旧道に入り、道標に従い路地をくねくね行くと旧市街の一番外れに諏訪大社の春宮はあった。春宮の前をいったんやり過ごし、昔から行きたかった万治の石仏に向かう。万治の石仏は高さ2.5mの由来不明の不思議な石仏で、春宮の裏手を流れる小さな川沿いに畑の中を進むと忽然と現れた。

諏訪大社(春宮) 14:40着 15:10発
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春宮は秋宮と違って旧市街のしっとりした町の中にあるためか、観光バスを受け入れるような大きな駐車場はないようだ。このため、規模は秋宮と同じ程度ではあるが、境内は静かで神聖な雰囲気がより感じられる。

春宮の入口からまっすぐ旧市街に延びる参道を下る。すぐに小さな川を越えるため作られた木のアーチ橋が見事に保存されている。この橋は下馬橋と言って10m程の小さな橋で屋根があり、宮大工の作ったような立派な建造物で保存のため渡ることはできない。しかし現在は道幅も広く、下馬橋の両脇を自動車が余裕で走っている。

中山道の旧道と思える道を再び秋宮に戻り、今度は旧甲州街道を上諏訪に戻る。上諏訪駅でホームにある名物温泉に入って一汗流し、始発の列車に乗って帰京しようと言うわけだ。旧甲州街道は江戸からほぼ現在の中央線沿いに新宿,八王子,甲府を通って諏訪に出て、諏訪大社秋宮で旧中山道に突き当たる街道だ。今回走るのは終点から上諏訪まで戻るという短いコースではあるが、江戸五街道時代の名残が残る場所のようだ。

上諏訪駅 16:20着 17:37発
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上諏訪までの旧甲州街道は一貫して車が一台通れるほどの狭い道で、諏訪湖岸より高いところを通っている。アップダウンの続く道を時折右手に諏訪湖を見ながら、そして歴史のありそうな寺や神社を左手に見ながら、地図で確認することもなく、ずんずん走る。

突然、蔵や木造の古い建物が沿道に多く現れた。十字路の角の黒くしっとりした建物にはYHのマークが。茶問屋の建物をそのまま使ったという諏訪湖YHで、旅行雑誌やYHで知り合った人から聞いてはいたが、旧甲州街道沿いにあるとは意外な出会いであった。北緯36度線サイクリングの後半はこのYHを起点としてもよいかなと思う。

ひなびた街道に別れをつげ、市街地のにぎやかな商業地帯に入ってきた。そろそろ上諏訪駅に近づいたかと思っていると、突然国道20号線に合流した。地図で確認すると、すでに上諏訪駅を通り越していることがわかった。

駅に到着して駅舎を覗くと、ホームの温泉は工事中のため休業中とのこと。自転車をパックして駅舎内のラーメンを食べ、駅付近のコンビニでつまみを仕入れ、駅でビールを調達し、車中の人となった。

立川行きの普通列車は20%の乗車率で、ボックス席を独り占めして寂しく宴会をしながらうとうとしているうちに完全に眠ってしまった。

立川駅 20:58発
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八王子駅付近で目覚め、ぼーとしているうちに終点立川駅に着いた。ホームの反対側に入線してきた特別快速に乗り込み新宿へ向かう。

新宿駅 21:35発
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新宿からは通勤客で混む列車を避け、たまに通勤でも利用するホームライナー鴻巣を利用する。利用料金300円で、特急の回送車両に座席分のみ近距離の通勤客を乗せるため、すいていて自転車を持っている場合は助かる。しかし、禁煙車はあるものの、普通列車では我慢できないヘビースモーカーのための救済列車の感があり、地方を走る普通の特急列車の非禁煙車より煙が立ちこめた車内になっている。

桶川駅 22:15着
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再び北緯36度線上にある桶川駅に着き、いつものように駅前で自転車を組み立て自宅に向かう。北緯36度線サイクリングの後半はいつ決行しようかと考えながら。

自宅 22:50着
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例によって遅い帰宅であるが、今日はまだ金曜日。土日でゆっくり体を休めることができるだろう。

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