先に出たサイクリスト2人に追い付き事情を話すと、(今考えるとなんて言ったのか覚えていないが必死に話した)どうも今日は銀行は開いてないようだ が、取り合えずインフォメーションに行ってみようとかなんとか言っているので 付いて行く。
メインストリートを行くとすぐにインフォメーションがあった。彼らが尋ねたところ、モントレー駅で両替してくれるとのことでほっとした。彼らも両替するそうなのでまたまたご一緒願う。
ごみごみした街中を走りモントレー駅に向かう。踏み切りを越えると右手に駅らしきものが見えるので線路沿いに入って行くと、かんじんの駅舎は反対側であった。彼らはすこしもひるまず、踏み切りまで戻り、踏み切りの脇からホー ムに向かって入って行く。あっというまにホームに着いてしまった。こんな所に 自転車で入っていいのかなとキョロキョロしていると、彼らも周囲の人も平気な顔をしている。改札のある日本の駅では考えられないことだ。
駅は斜面にあり、両替窓口や駅のオフィスはホームより1階下にある。博物館のような歴史のある洋館の階段を下って両替に行く。両替を済まして彼らとホームで写真を撮り、別れの挨拶をする。.
駅の外から坂を下り、駅の正面で自転車をばらす。雨で汚れた自転車や雨具を乾かしながら時間をかけてパックする。ライゼゲペック(旅行者手荷物託送 システム)に明日の昼までに国際空港に着くことを確かめ、自転車を預ける。
列車は広い軌道の上を安定しながら走る。スピードもかなり出ている。ローザンヌまでレマン湖沿いに走り、その後首都ベルンを経由してチューリッヒに向かう予定だ。
ローザンヌでは他の列車との連絡のためか20分ぐらい停車していた。うとうとしていると発車したようで、列車は快調に走っている。てっきりローザンヌでスイッチバックしてチューリッヒに向かうと思っていたので、進行方向が変っていないことにびっくりした。次に止まった駅は、なんとジューネーブとローザンヌとの中間の駅であるニヨンの駅であった。この列車はチューリッヒに向かわず、ジュネーブに向かっていたのだ。この列車で乗り換えなしで、チューリッヒに行けると思ったのはどうも早合点だったらしい。
このニヨンの駅で降りようかどうしようか迷ったあげく、結局列車は出発した。車掌さんがまわってきたので、乗車券を見せると親切にローザンヌで乗り換えそこなったことを教えてくれ、次の終点ジュネーブでチューリッヒへ行く列車に乗り、折り返さなければならないことを教えてくれた。