マレコン通りを、東に向かうと、中央に立派な歩道のある???通りに出た。この歩道は、街路樹に覆われていて、石造りのベンチなどがある歩道とは言えないほど立派な物だ。そこを歩いていると、外国人だというので、地元の若者が声をかけてくる。レストランを紹介するとか、葉巻は欲しくないかとか。この通りは、人通りは少なくないが、とにかくハバナの街は薄暗いので、少々警戒しつつも、食事は済んだとか言って断ると、キューバ人は、客引きもおとなしいようで、そんなにしつこく付いてくることはない。
その???通りの街路樹がとぎれたところは、観光客なのか、地元の若者なのか、とても大勢の人がいて、賑やかだ。近くにナイト・ショーでもやっている店でもあるのだろうか、そこから人が出てきて、歩道に人があふれている。なにかもめ事でもあったのか、パトロール・カーが来ている。
建物の1階にある食べ物を売っている売店を覗くと、またもやハムとチーズのサンドイッチが売っていた。定番のファストフードなのかもしれないが、あまりにも手抜きだなと思いつつ、US$1で買い求め、かぶりつくと、チーズが意外とボリュームがあって、しっかりしている。それにしても、味付けという物がない。こんなものしかないのだろうか。
宿の裏側エリアを、とぼとぼ歩いていると、いきなり人通りが多い一角に出くわした。映画館でもあるのか、1階にファスト・フードの店があり、多くの人が出入りしている。中に入ってみると、ハンバーガーだけで6種類ぐらいあり、ピザなどの軽食も売っている。もちろん飲み物や、アイス・クリームもある。ここで、ジャンボという大きめのハンバーガーと、ピザを1ピース買い求める。そして、瓶入りコカ・コーラも。これはびっくり。米国から経済封鎖をされているのに、100%米国ブランドのコカ・コーラが何故あるのかと思い、瓶を見てみると、メキシコ製と書いてある。飛行機が行き来しているだけあって、メキシコとは貿易があるのだろう。しかし、メキシコからの輸出は堂々とは出来ないはずだ。そのようなことをしているメキシコの現地法人に製造ライセンスを与えないように、米国政府がコカ・コーラの会社に圧力をかけるはずだ。これは、決して大げさな話ではなく、ベリーズでも、米国資本のガソリン・スタンドが、在ベリーズのキューバ大使館に、月払い清算でガソリンを売っていたことに対して、米国政府から圧力がかかったという話を聞いたことがある。
そんなことを考えながら、ハンバーガーを食べていると、隣のおじさんが片言の英語で、旅行者なのかと、話しかけてきた。そうだというと、名刺を差し出し、宿をやっていると言う。ようするに宿の客引きだが、強引でないところがよい。泊まっているマレコン59よりは、安いようだが、明日はハバナを離れることもあり、出国前のハバナ泊で、他に泊まるところがなければお世話になるとする。