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看護婦の女性を後ろに乗せてモーターバイクの青年が灯台のある岬にむかう。その後を自転車で追いかける。アップダウンのきつい道だが木陰も多く意外と走りやい。 |
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岬について自転車を止め灯台に向かう。灯台の見学料を払う所で2人が先に来ているかを係員に尋ねると、まだ来ていないとのこと。灯台に入るのを止め、周辺の散策路を2人を探しに入って行く。 林の中の道を海に向かい歩いて行く途中で2人に出会った。彼らは、私が自転車なのでもっと時間がかかると思ったらしく、灯台に行く前に散策路を2人だけで楽しんでいた?!。3人で海の見える展望台まで行き、雲が大きくのしかかる太平洋を眺める。 灯台に戻り見学をしていると、昨晩YHで同泊だった大学生の一団が到着。一緒に写真を撮って別れる。 帰りは、またまた、モーターバイクを追って、バスの発着所になっている観光ホテルまで戻る。鵜戸神宮に向かうという看護婦の女性が乗るバスを見送るのに間に合った。 |
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一度YHに戻り出発の準備を整え、一旦チェックアウトをする。まだ時間がたっぷりあるので玄関に荷物を置かせてもらい周辺を散策することにする。 モーターバイクの後ろに乗せてもらって、野性馬のいる展望台へ向かう。山道の入口にモーターバイクを止め、馬が出てくるのを防ぐためのゲートを開けてもいいのか地元の人に確認した後、恐る恐る開けて中に入り、徒歩で裸山の展望台を目指す。 |
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小さなお地蔵さんが並ぶ小道を登って行くと頂上へ向かう尾根の途中に休憩所があった。ベンチに寝ころび、海を見ながらモータバイクの青年と話をしているうちにうとうと眠ってしまった。 山頂方向に1頭2頭と馬が集まってきた。よりよい展望を求め、段々強くなる風の中、山頂に向かい歩いて行く。山頂からの眺める海は広く、ちょっと前に飛び出せば吸い込まれてしまう様な感じがした。 2頭だった野性馬が7頭程に増え、恐る恐る野性馬の中をかき分けるように展望台に戻る。途中、野性馬をなるべく刺激しないように、写真を撮り合う。 |
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モーターバイクの止めてあるところに戻り、後ろに乗せてもらい、三度YHに向かう。観光ホテルから別れてYH向かう途中の細い道の脇の小さな草原で野性馬数頭を見かけた。午後になり行動がいっそう活発になったのか、見かける数が増えてきた。 YHに着くと今度はYHの前の駐車場に野性馬が2頭いる。まさかこんな所までと驚きながらも恐る恐る近付き写真を撮っていると、また別の馬が車庫の方へ近付いて行く。うーん、話には聞いていたが、野性馬がこんなにも近くで見れるとはすごいところだ。 自転車に荷物を装着して、今度こそ本当にYHを出発する。といっても観光ホテルまで走り、そこで自転車をパックし、快速の路線バスに乗るわけだ。 |
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モーターバイクの彼とホテルの前で別れ、自転車を先にパックして汗だくのシャツを着替え、昼食をとる。食券を買い求め、席につくと、先ほどモーターバイクの青年にYHの場所を尋ねていた白人女性が近くにいたので話しかけた。旅も終に近付くと、見ず知らずの人に話しかけるのが慣れて来るもんだ。 彼女はフランス人で、東京に服飾関係の仕事で半年滞在していたそうだ。もう国に帰るので日本で最後になる旅として九州を訪れたそうだ。YHを使って旅をしている彼女に、旅の終りの自分には不要になったYHハンドブックのコピーを提供し、これから訪れる場所で知っている所はコメントを与えた。宮崎空港経由で宮崎市内に向かう快速路線バスが到着したので、自転車と共に1人で乗り込み、運転手のすぐ後ろの座席に自転車を置き、もう一つ後ろに座る。運転手と少々言葉を交わした後、結局、乗客1人のみを乗せたバスは走り出した。 バスは、昨日宮崎市から自転車で走って来たコースをほぼ逆戻りするように宮崎空港に向かう。途中、激しい夕立に見舞われた場所や、炎天下の中走ったコースをたどって、美しい日南海岸をバスは走る。 |
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カウンターに行き、料金を払いチェックインをする。国内線での輪行は初めてなので、ちょっと緊張してパックした自転車を預ける。少しでも長く九州に居られるように、なるべく遅い時間に出発する便を予約したので、搭乗開始まで約2時間もある。土産を買い時間をつぶす。 闇夜の中を飛行機が飛び立つ。機内は座席の4割ほどの乗機率で、空いた窓際の座席の窓から外を眺めるが飛行場のランプ以外は何も見えない。座席のポケットに収納してある機内誌に載っている運行地図を眺めながら、今回の旅でこんなにも南に来たのかとあらためて思った。 |
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飛行機から降り、バスにのって到着ロビーまで向かう。生まれて初めて見る大量の旅客機とネオンサインのきらめく中をバスはゆっくり走って行く。なかなか到着ロビーのある建物に着かないので羽田空港の大きさを思い知らされる。 到着ロビーで預けてある自転車を受け取り、モノレールの駅に向かう。モノレールの中はさすがに大きな荷物を置く荷台のようなスペースが有り20分程ではあるが、大いに約に立った。 |
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毎日通勤で通る浜松町に着いた。ほんの数時間前には、九州の大自然にの中にいたことなど夢のようだ。明日からまた会社かと思うとぞっとした。 |
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平日のため通勤客のたくさん乗った高崎線に乗り込み、今回の旅を振り返りながら眠りに着く。 |
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いつものように駅のホームの柵の外で自転車を組み立てる。土産袋はフロントバックの上に乗せて、手で抑えて家まで数分の道を走る。 |