北海道央サイクリング

北海道央サイクリング 詳細
1993年7月17日 土曜日 日本百名滝の羽衣の滝を見て旭川へ


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走行ルート
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遊岳荘美瑛駅北美瑛駅朗根内旭岳方面分岐点天人峡羽衣の滝天人峡旭川駅旭川YH
天候
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くもりのち快晴
7日目のルート詳細地図s5tr
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7日目のルート詳細地図
宿泊先
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旭川YH
走行データ
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走行距離:70km
支払い
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フイルム(24枚撮り)¥500
前田真三オレンジカード(2枚)¥2,000
ポカリスエット¥110
昼食(旭岳への分岐付近のドライブイン)
親子丼¥550
アイスキャンディー¥60
ジュース¥110
旭川YH宿泊費(優待券使用で-\200)¥3,780
ビール¥390
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遊岳荘 09:00発
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遊岳荘の裏の防風林s5tr
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遊岳荘の裏の防風林
だんだん晴れてきたs5tr
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だんだん晴れてきた

フィルムの残りが少ないので、宿で24枚取りを購入し遊岳荘の前で記念撮影を撮る。雲り空ではあるが、ここ数日の中ではいい方だ。車で来ている親子連れに手を振り別れ、新栄の丘展望台に向かう。遊岳荘の裏の丘に立つ7本ほどの木を遠景に入れ写真を撮る。

再び遊岳荘の前を通り、美瑛駅方向に向かう。ほどんど進まないうちに遊岳荘の裏の丘が気になり、ダートの農道に入って行く。緑の作物の植えられた畑のなかの立木を写真に納めているうちに雲が切れ、青空が見えて来た。時間がたつとどんどん青くなって行く。

舗装路に戻り少し行くと、また左側に雰囲気のよい一本の木が見え、レンタサイクルの女の子が写真を撮っている。私も畑の作物に気をつけて自転車を運び込み、木に立てかける。やっと青空をバックにいい写真が撮れたようだ。

美瑛駅 10:10着 10:50発
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防風林を横から見るs5tr
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防風林を横から見る
丘の上にある雰囲気のよい一本の木s5tr
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丘の上にある雰囲気のよい一本の木

20分もかからない程の距離を写真を撮りながら1時間以上もかけてやっと美瑛駅に到着。駅の窓口で前田真三氏のオレンジカードを2千円分購入。帰りのJRで使用するのでカードのみが記念に残る。

ダートで汚れたタイヤを、ボトルの水で何度も洗い流し、駅前の花壇に腰掛けてひなたぼっこしながら絵はがきを書く。去年九州の旅で知り合った人などに暑中見舞だ。

出発の準備をしていると地元のロードレーサー氏に声をかけられる。今日も大型車量が多いので事故のないように気をつけてと注意を受ける。天候が回復したので昨日行った北瑛エリアにもう一度行きたかったが、今日は大雪山の麓まで行き、そこから旭川を目指すので時間があまりない。後ろ髪引かれる気持ちで美瑛を後にする。また別のよい景色に出会えるだろう。

北美瑛駅 11:20着
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富良野線の左側を丘を登るように北美瑛駅に向って走る。丘のピークでは鉄道の反対側に昨日おとずれたのっぽのポプラが見える。「ケンとメリーのポプラの木」という通称を思い出した。

程無く北美瑛駅だ。ひじょうに小さな駅で、駅の前には色とりどりの花が咲いて、白く塗られた駅舎の壁とマッチして印象に残る。ここから富良野線と別れ、ゆるやかに右に折れ大雪山を目指す。

朗根内 11:50着 12:00発
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遥か両サイドに丘を見る広い谷をひたすら直線的に走る。段々丘が迫ってきたところの朗根内という集落に着く。ここで左に折れて少し行くと、旭川から大雪山の方面に向かう道に突き当たるわけだ。交差点の自販機でジュースを買って小休止をしていると、小学生が2人物珍しそうにこっちを見ている。今日は土曜日なのでもう下校時間なのだ。

ここからは丘を越えるための登りが始まる。地図上ではほんの短い距離ではあるが、地形的には典型的な峠の形だ。久しぶりに汗をかきながらの登りである。

ピークから少し下ったところで左手の丘の緑の斜面に木が数本ぽつぽつと立ち、牛が寝ている。今までにはない雰囲気の丘の光景だ。金網で囲われた大きな箱庭と言った風にも見える。自転車から降りずに写真を撮ってさっさと下る。

旭岳方面分岐点 13:00着 13:30発
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旭川から直線的に大雪山に向かう道に折れて少し行くと、正面に雲のかかった大雪山旭岳が見えてきた。徐々に近付いて行くと、雲もほとんど無くなり、男性的な雄姿が大きく見えるようになってきた。9年前にここの裏側に位置する層雲狭に行ったときには大雪山の遠景を見た記憶がないので目の当たりにするのは初めてだ。さえないドライブインでカツ丼を食べ、さっさと走り始める。

ドライブイン出て少し行くと分岐点だ。旭岳に登るロープーウェイの乗り場には向かわず、今回は羽衣の滝と言う素晴らしい滝がある天人狭方面に向かう。今回、麓に宿をとり、旭岳に登ることも考えたが、美瑛の丘の景色に見とれて時間を費やしてしまった。今度来るチャンスがあったら、是非挑戦してみたい。

天人峡 14:20着
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美しい緑の森に囲まれ、舗装したての道を快調に登って行くと急に谷が狭くなり、天人狭についた。切り立った左右の岩壁の中で出っ張った奇妙な岩にみな名前が付いている。しかしスケールでは層雲狭にはかなわないようだ。

羽衣の滝 14:40着 15:10発
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羽衣の滝s5tr
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羽衣の滝
羽衣の滝の看板s5tr
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羽衣の滝の看板

天人狭の温泉街を過ぎるとすぐに道は行き止まりだ。ここに自転車を止めて歩道を歩き、羽衣の滝と、敷島の滝を見に行く。

川沿いに歩いて数分で羽衣の滝が見えてきた。ここから登山道を少しだけ登ると、展望台である。山中を流れる2つの川が滝となって流れ落ちる途中で偶然出会い、いくつかの滝壷を経て落ちて行く様は、美しい羽衣を想像させるには十分すぎる。スケールでも華厳の滝に次ぐものだそうで、訪れる人も多い。一見の価値有りだ。

展望台から下り、敷島の滝を見に行くため橋を渡って行くと道にはロープが張ってあり、「熊が出没するためこの先立ち入り禁止」と書いてある。大雪山系で最近、熊目撃が多いそうだが、観光客の多く訪れる敷島の滝付近まで熊が出るとは思ってもいなかった。きっと人が熊の生態系のどこかに影響を及ぼしたために人との共存があやうい状況になってきているのだろう。敷島の滝は羽衣の滝とは違い、落差は少なく広い幅の滝だそうで、見れないのが残念である。

余った時間で橋の付近から羽衣の滝を堪能し、自転車のあるところまで戻る。遊歩道の入口には病弱そうな犬が2匹うろうろしていた。それを見た温泉宿の人が観光客が捨てて行ったのに違いないと話していた。温泉宿の残飯で生き残れるとでも思ったのか、酷いことをする。

天人峡 15:20着
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大雪山遠景s5tr
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大雪山遠景
ふと振り向くと遙か彼方に大雪山が見えるs5tr
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ふと振り向くと遙か彼方に大雪山が見える

細い道の温泉街を抜け、来た道をそのまま下る。旭川に向って西向きに下るため太陽の光がまぶしく、ひたずら暑い。眼鏡にサングラスアダプターを付け、濡れタオルを頭に巻いて走っていると対向車のドライバーに変な目で見られた。カーブミラーの前を横切りがてらにで確認すると、何とさえない風体であった。

大雪山に別れをおしみながら下る。何度振り返っても雄大な姿が残っていて遠くから見てもそれなりに素晴らしい。旭川の町が近くなってきた。帯広の空港から走り始めて、ほとんど田舎ばかりを走っていたので、交通量も増えてきて、旅の終を実感せざるを得なかった。

旭川駅 17:30着 17:50発
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ビルの谷間を通り抜け、情報収集も兼ねて旭川駅に立ち寄る。旭川駅は9年前に層雲狭から札幌に向かう途中、駅寝をしたので印象に残っている。当時と比べ、駅舎は新しくなっていて、とても駅舎の片隅に寝袋で陣取って夜を過ごせる雰囲気ではないようだが、それでも北海道を訪れる若者は今でもそうしているのかもしれない。

今日泊まる旭川YHの位置を地図で確認して、駅を出る。途中川を渡る際、橋の上から大雪山がよく見えた。毎日この山を見て生活している旭川の人が羨ましく思えた。YHはかなり郊外に有り、裏山にある小さなスキー場のリフトを目印に、住宅地を横切って向かう。

旭川YH 18:10着
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旭川YHは古く大きく昔ながらのYHの雰囲気を持った建物で、増築で複雑になった廊下をたどって部屋に向かう。道路が工事のため立ち退いてそばに移転するそうで、もうこの建物は取り壊される。決して設備等は充実していないが、何人もの旅人を泊めてきた歴史を感じるYHだ。

食堂に向かう廊下の片隅に、厳重にパックした自転車が置いてあった。宅急便で送られたと思われるこの自転車は外側から触った感じでは太めのタイヤを履いたツーリング車で差出人は神戸の女性だ。自転車を先に送り、これから本格的になるラベンダーなどの花の季節を満喫しようと言う訳だろう。1週間ほど早かった私にとっては羨ましく思えた。

いつもやっているのだろうか、YHのお父さんが登場しミーティングを行う。北海道ではまだミーティングが盛んなところが多いが、あまり強制されるのは好きではない。もともと話好きのようで、若者と語り合いたい気持ちを全面に出して話す父さんを見ていると悪い気はしなかったが。

泊まっているのは、日本人と区別の着かない中国系アメリカ人のおじさんおばさんの4人組と、留学生として来日しているカナダ人女性など、外国人が多い。カナダの女性は富良野YHと旭川駅前のバス停で見かけた人に違いない。関西から来たモーターサイクリストと片言の英語でアメリカ人のおじさんに話しかけたりして夜遅くまで話をした。

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