北海道央サイクリング

北海道央サイクリング 詳細
1993年7月12日 月曜日 北海道三大秘湖の一つ消えゆく東雲湖を見に行く


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走行ルート
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サホロYH扇ヶ原展望台登山道入口白雲山山頂然別湖畔観光船桟橋東雲湖登山道入口扇ヶ原展望台然別湖ホテル街サホロYH
天候
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くもり時々晴れ
2日目のルート詳細地図s5tr
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2日目のルート詳細地図
宿泊先
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サホロYH
走行データ
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最高時速:0km/s
積算距離:225km
走行距離:0km
走行時間:0時間00分00秒
平均時速:0km/s
支払い
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昼食(ローソンにて購入)
グラハムサンド¥220
めんたいこおにぎり¥130
海老マヨネーズおにぎり¥130
レンタカー代カンパ¥1,000
ジュース¥120
ビール¥300
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サホロYH 08:30発
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サホロYH前にてs5tr
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サホロYH前にて
一面菜の花の畑s5tr
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一面菜の花の畑

一足早く出て行くモーターバイクの人を見送り、準備の遅い女の子達を待って、YHの正面で記念撮影をして出発。すぐに新得駅付近の郵便局に寄ってから昼食を調達しに食料品店に寄るが空振り。お店の人にローソンの場所を教わって再び出発。

目的の方向とは90度外れた方向に向かうこと10km。かなりロスってなんとか昼食を手に入れ、再び新得に戻りやっと然別湖方向に出発。

モーターバイクの人に聞いていた通り、自衛隊の駐屯地を過ぎたところで見事な菜の花畑があった。車を降りて4人で写真の撮影会の始まりだ。

扇ヶ原展望台 10:00着
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天候が今ひとつの扇ヶ原展望台にてs5tr
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天候が今ひとつの扇ヶ原展望台にて

十勝平野が扇のように見渡せるという扇ヶ原展望台に一瞬寄って展望を楽しむ。雲のせいで展望は今一つだが、十勝平野の広大さが感じられる展望台だ。出ようとしたところで先にYHを出たモータバイクの人が然別湖方面から戻ってきたので合流して然別湖へ向かう。

登山道入口 10:10着 10:40発
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途中、西ヌプカウシ山と東ヌプカウシ山に挟まれるように峠を越え駒止湖に到達した。この小さな湖は湖岸に降りる道がほとんどないので、周辺の森と共に観光地化されず自然が残っている。ほどなく現れた道を右に折れる。然別湖から流れ出る小さな川をまたぐ橋を渡ると登山道の入口だ。ずっと待っていたのに、なかなか来ないので探しに戻ったというモーターバイクの彼と、女の子2人でトイレを借りに然別湖畔に向かう。私と共に残されたJR東海に勤める彼が8mmビデオを撮り始めた。よく周囲を見ると目立たないように簡易トイレが有った。

20分程待って全員集合。入山届を書き気合を入れて白雲山に登り始める。いきなりきつい登りに自分だけペースダウンし皆の足を引っ張る。普段運動不足だし、昨日走り始めたばかりなのでしょうがないかと思ったけど、山登りは自転車と使う筋肉が少し違うのでいつも山に登るときはこんな状態だ。息がハアハア状態で何とか着いて行く。

白雲山山頂 12:00着 13:00発
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白雲山山頂より然別湖を臨むs5tr
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白雲山山頂より然別湖を臨む
一緒に登ってきた仲間達s5tr
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一緒に登ってきた仲間達

途中見晴らしのよいピークに着いたのでてっきり山頂かと思ったら下り始めた。白雲山に連なる尾根道に出ただけだった。正面に岩を積んだような山がそびえる。まさかこれが白雲山なんだろうかと一同首を傾げながら、その山を巻く様に続く道をひたすら登る。やっぱりこれが白雲山なのだ。そこからは以外と楽に標高差を稼ぎ、なんとか予定の12時に山頂についた。

山頂の大きな岩がごろごろしたところで昼食にする。一歩間違えば岩と岩の間に落ち込んでしまいそうな不安定な場所だが然別湖が一望に見下ろせる素晴らしい眺めだ。しかし、こんな所に来る人でもそんな感覚なのかと嘆いてしまうほどゴミがあり残念だった。

昼食が終わるか終わらないかのうちに、「キュッキュッ」という鳴き声がする。北海道でも大雪山の南側のこの辺にしか生息していないと言われるナキウサギだ。下のガレ場の方をじっと見ていると、時折岩と岩との間を移動するナキウサギを見ることができた。手持ちの資料によると、「いるという話だが鳴き声すら聞いたこともないので、本当にいるのだろうか?」などと記されているほどなかなか遭遇できないらしい。

然別湖畔 13:45着
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ホンの目の前でナキウサギを見かけたという女の子の話もあり、もっと近くで見ようとねばっているうちに、もうこんな時間だ。登ってきた反対方向の然別湖側にさっさと下り始める。

目のまえの木々の間から然別湖の湖面が見え隠れする。白雲山を下りきったところが然別湖岸で、湖岸の道に直角にぶつかる。帰りはここを湖岸に沿って直進し、登山口に戻るわけだ。

観光船桟橋 14:10着
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木々の間に続く湖畔の道を歩いて行くと桟橋が現れた。然別湖の観光船が着く所だ。桟橋の下を泳ぐおしょろこまを見ながらしばしの休憩。白雲山の下りを頑張ったおかげで、足に負担がかなり来ている。倒木にぶつけた足をかばいつつ歩いたので、反対側の足をつってしまった。

東雲湖 14:30着 14:55発
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幻想的な東雲(しののめ)湖s5tr
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幻想的な東雲(しののめ)湖
消滅は時間の問題と言われる東雲湖s5tr
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消滅は時間の問題と言われる東雲湖
両手に花??s5tr
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両手に花??

桟橋からは道は然別湖を離れ、少し登りになる。途中なきうさぎの生息地を抜けると、東雲湖の看板がすぐに目についた。中年の3人グループのハイカーとちすれちがい、挨拶をする。ここから少し下りると、東雲湖の湖岸に出れるとのこと。とても素晴らしいよという声に見送られながら胸ほどの高さの熊笹をかき分けて湖面に降りる。

湖面は葦で一部が覆われ、白樺の倒木が湖面にせりだしている。湖面にほとんど波はなく、周囲木が作った影がいっそう幻想的な気分にさせてくれる。さすがは北海道3大秘湖の一つに数えられるだけあって、素晴らしい湖だ。

あまりゆっくりしていられないのが残念だ。バスで帯広に出るという女の子の時間に合わせて東雲湖とお別れだ。私の歩くペースがもう少し早ければみんなにもゆっくりしてもらえたのにと思うと申し訳ない。彼女はなんと偶然にも私と同じ桶川市に住み、帯広から夜行列車で札幌に一度出て、列車で自宅に向かうとのことだ。

観光客なれしたシマリスが沢山いて、ちょっと目を離しているうちに、鞄の中のおやつを引っ張り出している。ペースの遅いわたしは少しでも早く出て先頭を歩いていると、何かが行く手を横切った。はっきり見えなかったが、ナキウサギだ。この付近の岩場はなきうさぎの生息地であり、さっきから鳴き声が聞こえている。シマリスが出るところにはナキウサギはいないと聞いていたがそんなこともないようだ。

登山道入口 15:50着
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ナキウサギをおどかさないように・・・s5tr
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ナキウサギをおどかさないように・・・
無事登山口に戻ってきたs5tr
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無事登山口に戻ってきた

切込み隊長ことモーターバイクの彼を先頭に、ハイペースで然別湖岸の道を歩く。湖岸の道とはいえ、森に覆われた山がせりだしているので、意外とアップダウンがある。途中、白雲山から下ってきた道との合流点で小休止を取っただけで皆もくもくと歩く。先頭はクモの巣と戦いながら進まなければならないのでイヤだと言う言葉を発しながら彼は先頭を勤め上げ、遂に登山口に戻ってきた。バスの時間には余裕があり、ビデオを撮ったりして無事の生還を祝う。

レンタカーの借り主である愛知から来た女の子に、同乗した3人で1,000円ずつカンパをすることになった。ここまでバスで往復すると1,000円では足りないし、時間にも制限されるのでそれでも安いぐらいだ。彼女も相乗りするつもりでレンタカーを借りたわけではないので、ガソリン代に余る臨時収入に遠慮をしつつ、受け取ってくれた。これで皆が得をしてめでたしめでたし。

扇ヶ原展望台 16:10着 16:20発
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車とモーターバイクで再び扇ヶ原展望台に戻ってきた。ここからバスに乗って出て行く彼女にみんなで手を振り別れを告げる。彼女も展望台から下って行くバスの窓越しにいつまでもこちらに向かって手を振っていた。

然別湖畔のホテルの温泉で汗を流して帰ろうということになり、またまた来た道を戻ってホテルの方向に向かう。湖畔のホテルに向かう道は、途中大きなトンネルを作っていて、工事車両が行き交っている。ちょうどトンネルの出口がホテルだった。

然別湖ホテル街 16:30着 17:10発
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モーターバイクの彼がホテルのフロントで温泉のみの利用が出来るか尋ねると、泊まり客の入る時間なので外来の入浴は不可であった。時間があるので湖畔で魚を見たり、石を投げたりして過ごす。

着た道をひたすら戻る。途中、菜の花畑の美しい所でモーターバイクの彼が気をきかして待っていてくれ合図をしてくれた。来るときにすでに寄ってきたことを告げ、ひたすらYHへの帰路を進む。

サホロYH 17:05着
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ちょうど夕食の時間前にYHに到着する。今日は昨日より泊まり客が多く若干にぎやかだ。先に食事を済ませ、風呂に入って汗を流し、足をよくマッサージする。

夜、近くの山にある展望台から眺めると、新得の町を出て札幌方向へ向かう夜行列車がまるで銀河鉄道を彷彿させるという。この話を聞いてみんなで行くことになった。総勢20人ほどの大人数が4台の自動車に分乗して展望台に向かう。

新得の町をつづら折れになって登って行く鉄道の軌跡を直角に2度横切った所あたりから道はダートになった。決して山道に入ったわけではなく、きれいに区画整備されているが、家もなく牧場があるだけなので、砂利がしっかり敷かれているという北海道ではよくあるパターンだ。私が乗せてもらったのは幸運にもオフロードが得意のパジェロだったのですいすい行くが、後ろが着いてこない。昼間乗った愛知県の女の子が運転するレンタカーなどはのろのろ状態だ。オンロードのモーターバイクの切込み隊長も深い砂利にあきれて途中で引き換えしたようだ。

道は直角にまがる度に後続車を待ち、やっと山道らしい登りにはいった。こんなところに展望台があるのかと思わせるような山の中だが、遂に広場のようなところに出た。一応看板のようなものが有り、展望できるポイントが記されているようだ。車を降り、完全に暗闇状態の中、自転車から外して持ってきた自慢の強力なライトを灯す。

新得の町を見下ろせる所でじっと待って銀河鉄道の来るのを待つ。だんだん体が冷えてきたので上着を着込んで待っているがなかなか来ない。展望台のすぐ下にある線路を小さな明りがガタゴト言いながら近ずいて来た。あれがそうかと思ったが、どうやら貨物車のようで先頭の機関車以外の明りが見えない。もう予定の時刻を30分も過ぎたのでいいがげんあきらめ、記念撮影をして帰路につく。帰りもまたダートの道をゆっくり戻る。

YHに着くと、YHの脇の道でYHのペアレントさんと共にスケートボードに夢中だったモーターバイクの切込み隊長は、我々をさわやかな顔で出迎えた。我々は呆れた声で「銀河鉄道は素晴らしかったよ!」などとのたまい、時間的に間に合わなかったことを知っていて出迎えた彼をにやつかせた。

食堂に入って行くと、テレビで北海道地方の地震の速報を伝えている。ついさっきここでも揺れたらしいが、ゴタゴタしていて気がつかなかった。

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