あっという間に時間が来たので、内陸線角館駅に移動し、待合室になだれ込み、自転車をパックする。みなさん、とっくにパック完了しているようだ。経験的に、無駄なことを考えず、少々焦ってパックする方がすんなり行くことがあり、今回も、ハンドルの収まり方が絶妙だった。フレームの隙間と、後輪と、バッグ・アダプターを縫うようにして、収まった。
厳密には平日だが、ゴールデン・ウイークの後と言うことで、さすがに観光地である角館の駅周辺には人が多い。駅員さんも総出で、サポートしてくれ、切符を買うときには、自動販売機であるにもかかわらず、行き先を告げると金額を説明し、切符を買う操作をしてくれ、出てきたおつりで、急行券も買ってくれる。それなりに距離があるので、運賃は千円は超えるだろうと思っていたが、急行料金も別途必要で、倍近くの経費がかかったが、経営の厳しいローカル線なので、観光目的の時ぐらいは、惜しまず支払いたい金額だ。
秋田内陸縦貫鉄道のホームは、JR線ホームと平行に少々ずれた位置にある。終点なので、線路はそここまでで、JR線ホームからの乗り換え口で繋がっている。
二両編成の急行列車の車両に乗り込み、早速ボックス席を陣取り、宴会の開始。お隣のボックスに一人座っている女性と少々話したのをきっかけに、写真を撮ってもらったり、こちらの名産のいぶりガッコを頂いたりと、段々盛り上がってくる。
角館駅を出たころはそうでもなかったが、だんだん山が迫ってくるに従い、雨がどんどん強くなり、車窓も見づらくなる。写真を撮りに先頭車両に行くと、ラウンジのようになっている座席があり、中年の女性が一人づつ座っている。旅の人だろうか、最近は一人で鉄道に乗るのが楽しくて旅をしている女性も増えたと聞く。いや、それよりも、この秋田内陸縦貫鉄道は、韓国ドラマ「アイリス」のロケ地として使われたエリアを通り、いくつかの駅は、そのまま登場するらしく、ロケ地巡りをする韓国人観光客も多いという話しだから、韓国ドラマファンの日本人女性も多いことだろう。
沿線マップを片手に雨ばかりの車窓を楽しんでいると、十二段トンネルに入る秋田県内では最長の5,697mの真っ直ぐなトンネルだ。こういうトンネルを見ても、比較的新しく作られた路線のようだ。この手の新しい路線は、歴史が浅く、利用者も少ないので、国鉄の廃線対象になり、自治体が第三セクターとして存続している例が多いがこの秋田内陸縦貫鉄道もそうかもしれない。