ベリーズ・ノーザンハイウェイサイクリング

ベリーズ・ノーザンハイウェイサイクリング 詳細
2002年12月27日 金曜日 雨の中メキシコ国境へバス移動しコロザルまで走る


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走行ルート
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自宅Belmopan Bus TerminalBelize City Bus TerminalOrange Walk Bus TerminalCorozal Bus Terminalメキシコとの国境(出国ゲート)Free ZoneCorozal
天候
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雨のちくもり
宿泊先
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Hotel Maya
走行データ
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最高時速:37.5km/s
積算距離:3428.8km
走行距離:24.83km
走行時間:2時間04分36秒
平均時速:11.9km/s
支払い
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プレミア・バス運賃(Belmopan⇒Belize City)BZ$7.00
レギュラー・バス運賃(Belize City⇒Corozal)BZ$9.00
レギュラー・バス運賃乗越分(Corozal⇒メキシコ国境)BZ$1.00
ホット・ドッグ
Hotel Maya宿泊料金BZ$50.00
Tai-sanレストランにて夕食
卵炒飯BZ$6.00
ライトハウス2本BZ$4.50
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自宅 07:39発
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朝起きると、小雨が降っている。当初の計画では、北のメキシコ国境まで乗り換え無しで行くバスがあるとのことで、それに乗ろうと考えていたが、そのバスは、早朝にベンケを出て、ウエスタン・ハイウェイをひたすら走り、首都ベルモパンは通らず、この季節は暗い時間に出発しなければならないため計画を変更した。

そもそも、クリスマス休暇の前に職場にカムコーダーのバッテリー充電器を忘れてきてしまい、3泊のサイクリングには必須なので、職場に寄ってから、よく利用している8時半のプレミアという、ちょっと豪華な急行バスに乗ってベリーズ・シティーに向かうことにする。

今日は午前中はバス移動ということもあり、朝食は無理には食べず、事前に買い込んでおいた、中華ちまきのベジタリアン版を2個電子レンジで温めて、それをフロント・パニアに詰めて、自宅を出る。

勤務先オフィス 07:46着 08:08発
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忘れ物を取りに勤務先のオフィスに寄るs5tr
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忘れ物を取りに勤務先のオフィスに寄る

少々小雨が振っている中、通勤で走り慣れた道を、職場に向かう。職場の建物の入り口が開くだろうと思える8時15分前に到着した。ちょうど、鍵を管理しているオバチャンがいたので、これですぐにオフィスに入って、充電器を確保できると思ったら、大間違い。なんと、クリスマス休暇中に、オフィスは泥棒に入られたらしく、我が職場も、施錠されたドアの上の隙間から侵入されたらしく、入り口に、作業用のハシゴが掛けられている。どうも、2階の窓から建物内に侵入して、1階の我が職場まで階段で降りてきて部屋に侵入したらしい。鍵のオバチャンいわく、被害状況を確認しなければならないので、管理職の人が来てからでないと部屋には入れないと言う。私のボスは、年末年始は長期休暇を取っているので、来年にならないと来ないので、困った物だ。

こうなったら、もっと遅いバスに乗ればよいかと諦めて待っていると、他のスタッフが出勤してき、鍵のオバチャンと話をして、一緒に鍵を開けてオフィスに入ることになった。入ってみると、どの部屋も、鍵が掛かったままで、こじ開けられたような形跡もない。自分の部屋の中も何も変わらずだ。そもそも、あの隙間からオフィスに入ったとすれば、出るのに苦労するだろう。ハシゴをかけたのはよいが、入らなかったのかも知れない。

Belmopan Bus Terminal 08:11着 08:30発
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Belize Cityに向かうプレミアバスs5tr
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Belize Cityに向かうプレミアバス

職場のスタッフに、これからサイクリングに行くことを告げ、充電器を持って、職場を出る。これなら目的のプレミア・バスに間に合いそうだ。職場から、バス・ターミナルはとても近い。歩いても、3分ほどで、歩道でつながっているので、自転車を押してゆく。

いつもの通り、8時半のプレミア・バスのチケットを買う。BZ$7だ。程なく、目的のバスが到着したので、トランクに自転車を入れて、乗り込む。始発ではないので、席は指定ではなく、空いているところに適当に座る。出発まで時間があるので、バスの外に出て、小雨の降る中、バスの写真など撮る。

Belize City Bus Terminal 09:31着 10:00発
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50%程の乗車率で、定刻通りベルモパンのバス・ターミナルを出たプレミアバスは、ほとんど定刻通り、ベリーズ・シティーのバス・ターミナルへ到着した。しかし、雨は本降りで、とてもサイクリングなど想像も付かない天候だ。

とにかく北のメキシコ国境手前の町、コロザルの宿を予約してあるので、そこまで行って、雨だったら宿泊だけしてバスで帰ってこよう。もう、半分やけっぱちで、メキシコ側に数キロメートル入ったところにある町、チェトマル行きのバスのチケットを買う。急行バスはなく、10時発の普通のレギュラー・バスをコロザルまでチケットを買う。

ほぼ満員で、ベリーズ・シティーのバスターミナルを定刻に出発したレギュラー・バスは、途中で何人もの客を乗せて、立っている人が増えてきた。このノーザン・ハイウェイは、バスで移動するのは初めてであることもあり、車窓の景色を楽しもうと思っても、雨が強く窓に当たり、景色などほとんど見えない。それどころか、窓の隙間から水が吹き込んで、水滴が頭から降ってくる。

Orange Walk Bus Terminal 11:45着 12:00発
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ベリーズ・シティーの北側の町、レディービルという村は、国際空港や、企業の工場が多いので、バスの乗り降りもそこそこ多い。特に、コンピューター・ソフトウェアの開発会社が広い敷地に豪華な建物群を構えていて、その前で沢山の人が降りて、バスの中で立っている人はいなくなった。私も、ちょっと気が楽になり、朝食を取っていないことを思い出して中華ちまきをさっさと2個食べてしまう。

うとうとしているうちに、オレンジ・ウォークの町に入ってきた。町の中心部にある、公園の前のバス・ターミナルに停まり、ほとんどの人が降りてしまった。レギュラー・バスなので、遠くに行く人はあまり乗らないのだろうか。

バス・ターミナルからバスは、なかなか出発せず、だんだんいらいらしてきた。物売りの小さい子供達が、何人も乗ってきて、飲み物や、ピーナッツ,プランテンという食用バナナをスライスして揚げた、プランテン・チップスなどを売りに来て、みなそこそこ買っている。あいかわらず雨が降っているが、ベリーズ・シティーを出たときとは違い、だいぶ小雨にはなってきた。

結局、オレンジ・ウォーク発の定刻と思われる12時ちょうどにバスは出発。このオレンジ・ウォークの町までは、先日、ボランティア・コーディネーターのM氏が、自家用車で近くまで来たときに同乗させてもらい、下見をしたが、ここから先は、完全に未知の世界だ。

Corozal Bus Terminal 12:57着 13:04発
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オレンジ・ウォークの町の集落を過ぎると、ずっと集落のない区間が続くが、コロザル州に入る手前あたりから、村が連続して現れるようになる。地図を見ながら、ここは何という村なのかを確認しながら、車窓の景色を楽しむようになる。そして、このノーザン・ハイウェイは、地図上でのルートは一つではなく、いくつか支線の様な物があって、はたしてどのルートをバスは走るのか、とても興味のあるところである。T字路で分岐しているような、ノーザン・ハイウェイの支線との分かれ道にさしかかると、その道のコンディションはどうなっているのか、のぞき込むように行き過ぎる道を凝視するが、やはりバスが通っている道以外は、ハイウェイとは言え、未舗装になっている道が多いようだ。

オレンジ・ウォークを出て、小雨になっていた雨は、いつの間にか完全に上がっていた。いくつかの村を過ぎ、いきなりリゾートホテルの入り口の看板などが見えだしたと思ったら、すぐに海沿いの道に出た。もう、コロザルの町だ。今晩宿泊するべく予約しているホテル・マヤの看板も道の脇に見え、思っていたより小さい町であることを感じさせる。ハイウェイは、海沿いから離れ、内陸に向かったと思ったら、すぐにコロザルのバス・ターミナルに到着した。

曇っていて、どんよりとした暗い空ではあるが、雨は止んでいる。このままバスに乗り、予定通り、コロザルの国境まで行って、走って戻ってこようと決め、待っていると、数分後に、バスは出発した。交代した添乗員が、チケットのチェックに来たので、コロザルまでのチケットを見せて、国境まで行きたいが値段はいくらかと尋ねると、BZ$1だというので支払う。

メキシコとの国境(出国ゲート) 13:18着 13:25発
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バスは、コロザルの中心部から、ちょっとだけ上り坂になった道を行き、郊外に出た。地図にある通り、右側奥にフォー・マイル・ラグーンが見えてきて、それを過ぎると、ハイウェイの右側に立派なフェンスが現れた。その向こう側に、なにやら建物が沢山あり、ガソリンスタンドなども見える。これは、フリー・ゾーンと呼ばれるところのようだが、話に聞いて私が想像していた物より、かなり巨大だ。

フリー・ゾーンについては、昨晩、職場の元同僚のT氏が我が家に遊びに来た時に話に出た。フリー・ゾーンはベリーズからの出国ゲートの外側で、メキシコのゲートの手前にあり、100%ベリーズ国内にある。ベリーズ国民は利用できず、外国籍の人だけが利用できるとのことで、メキシコに入国するわけではないのだから、パスポートが無くてもベリーズ外務省が発行した身分証明書だけ有れば、入れるのかも知れないので、トライしてみろという。免税品店には、多くのブランド商品を扱う店があるとのことだが、ブランド商品には興味がないし、ベリーズ国内の商店の様子を見る限りそれほどの販売店が揃っているとは思えないので、行くつもりはなかった。しかし、フェンスの向こう側を見て、これは話の種に行ってみなければならないと、一種、使命感のような物が、むらむらとわき上がってきた。バスを降りたあと、折り畳まれた自転車を引きずって、イミグレーションの窓口に行き、身分証明書を係員に提示し、フリー・ゾーンに行って戻ってきたいと言うと、当然のようにOKが出た。

Free Zone 13:28着 15:07発
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フリーゾーンにはBelize国内最大規模のショッピングセンターがあるs5tr
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フリーゾーンにはBelize国内最大規模のショッピングセンターがある

自転車を引きずって、車が通る出国ゲートに行って、身分証明書を見せて、イミグレーションでOKと言われたと言うと、ここでは解らないので、もう一度確認してきてくれと言う。もう一度、イミグレーションに戻って確認すると、もちろんOKだ。ちょうど、ゲートの係員が来たので、OKと言われたというと、ゲートに合図してくれ、ゲートを通過できた。

陸の国境を越えた経験がないので、実際に国境を越えるわけではないとは言え、少々緊張しながら、ゲートの向こう側で、自転車を組み立てる。正面奥に見える白い橋を渡り切った地点にはメキシコ側のゲートがあるとのことだが、フリー・ゾーンは、右手前に戻る方向にある。

一応舗装されているという程度の道をとぼとぼ走って行くと、これがベリーズ国内のお店かと思わせる数の小売店が沿道に並んでいて、多くの人が買い物をしている。道には、車が溢れ、渋滞の列は、メキシコ方面につながっているので、メキシコから多くの人が買い物に来ているのだろう。行けども行けども、店の列はとぎれず、やっと道が行き止まりになったと思ったら、左に折れて、まだ続いている。店はメイン・ストリートの両側にあるだけではなく、脇道があって、店はその奥にも平面的に広がっている。日本にある中小のショッピング・センターを、沢山集めてきた感じで、その間にも、小さい建物に小売店が店を出している。そして、T氏から聞いていたとおり、ブランド商品の看板を掲げる店が多い。空港にある免税店のように、お酒やタバコ,香水ばかりを扱う店もある。これほどの小綺麗な店がベリーズ国内にあるというのは驚きだ。なんと、一番大きいショッピング・センター・ビルには、ベリーズで見るのは初めてのエスカレーターさえ有った。

フリー・ゾーンの一番奥まで行って、とにかく一通り見てやろうと思い、メイン・ストリートから外れ、午前中の雨のためにぬかるんだ場所を避けるように未舗装の道を走って見ると、この向こう側は、国境の川だろうと思えるところまでフリー・ゾーンは広がっていた。

メキシコとの国境(出国ゲート) 15:13着 15:39発
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国境ゲート前からNorthern Hightwayの走行開始s5tr
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国境ゲート前からNorthern Hightwayの走行開始

スイスの軍用ナイフメーカーのビクトリノックスの看板を掲げた店があったので、入り口で自転車を畳んで、荷物と共に入り口に預けて中に入る。店の人に尋ねると、米ドル,ベリーズドル,メキシコのペソが使えるとのことだ。この店はいろいろな物を扱っていて、腕時計や、化粧品、日用雑貨品や、食料品、酒類も扱っている。ちなみに、良く買うコーク・ライトの500mlボトルについては、US$0.50で売っているので、BZ$1.15という事になり、一般市価のBZ$1.50より、税金分なのか安いことになる。これはボランティア仲間に伝えなければと思い、M氏に携帯電話で電話するが、フリー・ゾーンの存在に驚くばかりで、買い物のリクエスト等は出てこない。まあ、急に言われても困るだろう。こっちも興奮しているのだ。

ビクトリノックスのロゴ入り温度計が有ったので、記念に買い求める。US$7だが、ベリーズドルだと、公定レートの2倍ではなく、2.3倍以上のレートで、BZ$17である。そして、BZ$1以下のお釣りは、メキシコペソになり、少々混乱しながらも、買い物を終える。

ベリーズ・シティーにもある、チョンサンパレスという、高級中華料理店があったので、そこで遅い昼食にしようかと思ったが、もう時間が無いので、道端で売っているホットドッグを買うことにした。ベリーズドル硬貨とペソの硬貨を適当に出したら受け取ってくれた。ペソの価値がとっさに理解できず、ぼられたかも知れないが、どうせ持っていても使えないので、気にしないことにした。ソーセージにはベーコンが巻かれているなど、ベリーズでは通常見ないスタイルにも驚く。

戻りは、税関のある建物を経てベリーズ側に入ることになる。自転車を畳んで、建物に入ると、最初の窓口は、イミグレーションなのか、私の身分証明書をろくに見ずに、通らせてくれた。次はもう出口付近の税関で、フリー・ゾーンに行ってきたというと、買い物かと聞くので、さっき買った物を見せて、無事通過。

税関を出たところで、ちょうど雨が降ってきた。ここからまたバスで、コロザルの町に戻ることになるかもしれないが、フリー・ゾーンを体験できただけでも来た価値があった。税関の建物の軒先で雨宿りしていると、両替商のおじさん達が、私の折り畳み自転車に興味を持ったようで、集まってきた。例によって、組み立てと折り畳みの実演。20分ほど待っていたら、雨が上がったので、トイレに寄って、写真を撮って、出発する。

Corozal 16:25着
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いよいよCorozalの町に入るs5tr
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いよいよCorozalの町に入る

国境を背にして、左側に延々と繋がるフリー・ゾーンを、フェンス越しに見ながら走り始めると、ノーザン・ハイウェイの右側に真新しい建物が見えてきた。車が通過できるような形からして、国境ゲートのようだ。国境ゲートの位置がここまで後退して、フリー・ゾーンが広がるのかも知れない。今の敷地内でも、造成している土地や、建築中の建物があり、まだまだ広がる勢いだったので、それも不思議ではない。

バスで走ってきた道をひたすら戻るように走って行くと、ラグーンを過ぎたところで、分かれ道があった。左はバスで走ってきた道で、コロザル方面になるが、地図上ではコロザルの町をバイパスするように通る右側の道がノーザン・ハイウェイと記されている。まあ、どちらが本物のノーザン・ハイウェイかにかかわらず、とにかくコロザルの町に向かう。

分岐点から7kmほど走ったところで、コロザルの町に入り、道の突き当たりに、先ほどバスが停車したバス・ターミナルが有った。そこを道なりに右折して、1km程行くと、海岸線に出る。すぐに、今晩泊まるホテル・マヤに到着。町を抜けているときに、ちょうど小雨が降ってきて、だんだん本格的に降り出すところで、良いタイミングだったようだ。

ホテル・マヤの受付に行くと先客が話し込んでいるので、少々待たされる。その間、目があった泊まり客がピザが食べたいと私に冗談交じりに訴え、ホテルに併設されているレストランを指さす。レストランはまだ開いていないので、待ちきれないとでも言っているのだろうか。

受付を済ませて、2階の部屋に上がると、何と3人部屋だ。シャワーを浴びて、もうレストランが空く時間だと思い、行ってみると、閉まっている。営業時間を良く確認すると、営業は朝のみだった。仕方ないので、傘を差して、町中にとぼとぼ歩いてゆく。狙いは、ガイドブックに載っていた中華料理店。中心部にあるその店に行ってみると、思ったより小さく、客は誰もいない。壁には、毛沢東の肖像が張ってあるが、これはベリーズに来て初めてだった。メニューにない卵炒飯を頼んで、ビールを2本飲んで、来た道をホテルに戻る。

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