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昨晩、温泉施設から戻ってくるときに雪が降っていたが、朝起きるとかなり積もっていた。今度こそ駅までは押しだろうと覚悟する。 今日の予定は、只見線に乗るのがメイン。小出方面に行って、途中下車して温泉に浸かり、昼頃の列車で小出駅まで向かうという大まかな計画を立てていたが、この雪なので、途中下車しても身動きが取れそうにない。会津若松にはソースカツ丼の店が沢山あるので、朝からそれを食べてまったりして、会津若松駅から始発の小出行きの只見線に乗ろうと言うことになった。 身支度を調え、YHを出発。YHの前で記念撮影をしようと思うと、看板に着雪が多く、文字が見えない。Kさんが、看板の雪をぬぐってくれ、やっと撮影に成功。 |
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昨日来た道を戻り、会津高田駅に向かう。昨晩、雪の無かったところに、しっかりと雪が積もっているが、走ってみると、意外と走れる。通勤の自動車に抜かれたり、すれ違ったりするときだけ気をつけるが、難なく、会津高田駅に到着。駅のホーム上も、周囲も一面の銀世界で、昨晩は暗かったとは言え、明らかに様子が異なるのに驚く。 待合室の中で、自転車にこびりついた雪を払いのけて、自転車をパックする。時刻表を見ると、1日7往復。小出駅まで行くのは3本だけだ。それでも、この付近、会津坂下駅から会津若松駅の間は多い方だ。自転車をパックしてから待つこと10分ほどで、予定通りに、会津若松駅行きのディーゼル車が到着したので、乗り込む。 |
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昨晩、乗車した西若松駅を過ぎて、会津若松駅の間にある、七日町(なぬかまち)駅で下車。モダンな駅舎には、カフェが併設されており、地元の産物を扱うアンテナショップになっている。平たく言うと土産物屋だが、レトロチックで、とても雰囲気がよい。列車の中にも広告が出ていて、確か10時からの開店になっていたので立ち寄るのを諦めていたが、到着してみると、9時から開店しているので、入って珈琲を飲んで、土産物を物色する。この七日町界隈は、蔵造りの家並みが多く保存され、観光資源にもなっているようだ。昨晩利用した西若松駅とは大きく異なり、古くからの街内の駅で、中心部から離れたターミナル駅の会津若松駅とも異なり、こじんまりとして良い雰囲気の駅だ。 居心地がよいのでつい長居してしまい、一時間後に、出発。雪の中、若松城趾を目指す。 |
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七日町駅から若松城趾に向かうために真東に向かうが、途中、偶然、野口英世が青春時代を過ごしたというエリアに入った。野口英世青春通りという名前を付けて、野口英世が子供のころにやけどをして、手術してもらった医院や、蔵造りの建物が保存しているエリアだ。野口英世は、この界隈で15歳から、19歳の若い時代を過ごしたそうだ。 |
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ソースカツ丼の店は、多くの店が昼食どきの11時頃からの開店だが、若松城趾の入口近くにあるハトヤ食堂は、観光客相手のためか、朝9時からの営業だ。昨日、お城の天守閣を近くで見ることが出来なかったので、その観光も兼ねて、城趾近くのハトヤ食堂でソースカツ丼を食べることにした。メインストリートから、若松城趾の入口に向かって入ると、すぐに除雪が完全ではなくなり、走りにくくなるが、すぐに城趾入口があり、すぐ脇にハトヤ食堂を発見した。入ると、我々がその日の最初の客らしく、店内は冷え冷えとしていたが、 女将さんがストーブに火を付けてくれて、早速、ソースカツ丼を作って出してくれた。内容は、私がよく知る南信州の駒ヶ根のソースカツ丼と似ていて、キャベツの千切りの上に甘いソースを付けた揚げたてのとんかつが乗っている。みそ汁と、漬け物と、冷や奴の小鉢がついて、900円。安くはないが、おいしくて、大満足だ。 |
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食堂を出て、若松城趾に向かう。お堀沿いを少々行くと、すぐに城趾の内部への入口がある。敵に攻め込まれた場合に備えて、升形と呼ばれる、道がクランク状に曲がっていて、それに従い入ってゆくと、タクシーが止まっている駐車場に到着。これ以上天守閣方向に入る時間はないので、記念撮影をして、一方通行に従い、入ってきたルートとは異なるルートで、城外に出る。昨日、天守閣を遠望した会津若松駅からのメインストリートに出た。 |
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メインストリートの歩道は、雪が少ないので、車道を走らず歩道を徐行する。来る途中、野口英世青春通りでみかけた会津蕎麦の店で、蕎麦を食べようと思い、店に寄るが臨時休業。さっき、ソースカツ丼を食べたばかりだが、この野口英世青春通りを北進して駅に行く途中で、別な蕎麦屋が目に入ったので、寄ることにする。 ちょうど昼時で、地元の人が入っている、真新しい蕎麦屋だ。白いざる蕎麦と黒いざる蕎麦を頼んで、せいろが2枚組なので1枚を交換して食べる。満足。この店は、マイ箸を使うと、少額のキャッシュバックというので、いつもの通り持参しているマイ箸を使う。Kさんも、七日町駅のカフェで購入したマイ箸を使う。 |
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蕎麦屋を出ると、すぐに駅前広場に出た。只見線の中で飲み食いするためのものを、昨日に続いて、サティの地下で購入。何がどこに売っているか解っているので慣れた物だ。 会津若松駅にて、土産を少々購入してから、改札を抜けて、只見線のホームへ向かう。ホームは雪が舞っているために、列車が入線するまで、ほとんどの乗客が連絡橋の上で待っている。ちょうど、会津鉄道の列車が出て行ったところで、北の方角から、只見線がゆっくり入線してくるのが見える。ホームに到着し、ドアが開いたのを見計らって、階段を下りて、列車に乗り込む。全員がちょうど座れる程度に混んでいる。 会津若松駅を出た只見線は、会津盆地の南側をぐるっと回り、会津坂下駅から少々山を横切ってから、只見川沿いに走り、徐々に深い谷に入ってゆく。会津坂下駅で、多くの乗客を降ろしたので、ボックス席に移動して、車窓を楽しむ。途中、会津宮下駅にて、数分間停車。多くの鉄道ファンが降りて、写真を撮っているので、私も例に漏れず、列車から出て周囲の写真を撮る。 |
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只見線は、只見川の谷筋を登り、どんどん山深い地域に入ってゆく。前回乗ったのが、もう四半世紀も前だが、やはり雪の多い季節だったので、イメージは変わらない。 田子倉湖を過ぎ、ついに県境の長いトンネルで県境を越えて新潟県に入って最初の駅である大白川駅で停車。ずいぶん長い間停車するなと思ったら、この駅で反対方面の列車とすれ違うのだ。列車がやってきて、やっと出発かと思ったら、アナウンスがあり、凍結のためポイント切り替えに手こずっているとのこと。只見線では、もっと厳しい状況もあるだろうから、そんなに珍しく無いことなのではないかと思ったら、ほどなく、出発した。数分遅れただけなので、大きな問題ではないだろう。 だいぶ日は傾き、降っている雪も多く、薄暗くなってきている。新潟県に入り、暗くなってくると共に、標高を下げてくると、徐々に沿線の街明かりが増えてきた。そう思っている内に、あっという間に、小出駅に到着。若干の遅れはあったが、Kさんが乗り換える予定の、長岡駅行き下り列車には余裕で間に合う。 私は、水上駅行きの上り列車に乗るので、Kさんとはここでお別れ。長岡駅行きを見送ってから、待合室で待っていると、上りの水上駅行きまで、50分近く待つことになる。それでは、つまらないので、隣の駅まで行ってみようと思い、地図を見ると、隣の越後堀之内駅までたったの2.5kmだし、雪も小降りだ。思い立って、自転車を組み立てて、小出駅前の県道を走り始める。 |
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県道の車道は除雪されている。決して幅員は広くないが、テールランプをしっかり付けて車道を走っているので、後ろから来る車は、無理には抜いてゆかない。国道17号線との立体交差の手前で、国道17号線への合流路が見えて、これを行けば駅への近道かもしれないと思うが、予定通り、堀之内の街中を通って、駅へ向かうことにする。どの交差点で左折すべきか躊躇している内に、駅より先に行ってしまったようで、大きめの交差点で左折したときは、街外れまで来てしまった雰囲気だ。 歩いていた女性に、駅の場所を訪ねると、やはり行き過ぎたようで、国道に入ってから、だいぶ戻るようだ。方向だけはつかめたので、国道に出て、左折して、駅を目指す。教えてもらったコンビニエンス・ストアーのところで、右側に駅が見えたので、信号を右折して、駅に到着。少々焦ったが、列車には余裕で間に合う。 期待していたとおり、改札を通ると、上りホームは目の前で、階段を使わずに上り列車の乗ることが可能。重い自転車を持って、跨線橋を跨ぐ必要はない。小出駅は、待合室からは跨線橋を越えなければならないことを考えると、ちょっと得した気分だ。この時間だからか、無人駅のため、アナウンスも何もなく、上り列車が到着したので、乗り込む。 |
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越後堀之内駅を出た上越線上り列車は、ほどなく先ほどまでいた小出駅のホームに滑り込む。この駅で、只見線に乗ってきた多くの乗客が乗り込んでくる。2両編成のディーゼル車に乗っていたので、見覚えのある顔の人が何人も乗ってきた。自転車と私が、到着した電車に乗っているのを見て、なにか不思議に思った人もいたかもしれない。 小出駅を出た列車は、途中の駅で徐々に乗客が減ってきて、うとうとしていると、あっという間に、土樽駅を出て、県境の三国トンネルに入っていた。トンネルを出ると、もう群馬県で、土合駅、湯桧曽駅と止まり、終点の水上駅に到着。接続の良い高崎駅行きが待っているが、この乗り換えは、必ず跨線橋を越えなければならない。それもあって、乗り換え時間は少なく、ただひたすら移動して、高崎駅行き乗り込むだけだ。 |
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予定通り、一時間ほどで高崎駅に到着。まだ時間は早く、このままいつもの通り高崎駅で降りるのも面白くないので、10分程度後に出る信越線に乗り換えて、隣の北高崎駅まで行ってみようと考える。実は、北高崎駅が自宅の最寄りの駅だが、通常は、わざわざ信越線に乗り換えてまで、北高崎駅まで行くことはない。乗り放題の青春18きっぷだし、接続も良いので、信越線ホームに移動して、横川駅行きに乗ろうとするが、接続している高崎線下り列車が遅れているとのことで、5分ほど出発が遅れた。 |
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| 北高崎駅の下りホームからは階段無しで駅外に出られる |
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予定より5分遅れて高崎駅を出た電車は、一駅間なので、当然その遅れを取り戻すことなく、5分遅れて北高崎駅に到着。この駅も、階段を使わず、外に出ることが出来るので、楽だ。 |
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駅のすぐ近くに、ラーメンチェーン店の、幸楽苑がある。税別290円のラーメンが売りの店だが、店内の能書きを読むと、会津若松でのラーメン店が元祖らしく、これも何かの縁と思い、そんなにお腹は空いていないが、290円のラーメンを食べてから、パソコンに向かい旅の記録を付ける。 |
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幸楽苑を出て数分で、帰宅。お疲れ様でした。 |