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例によって、仕事で帰宅が遅くなり、旅のための荷造りをしながら、夕食を作る。ご飯を炊いて、買ってあった天ぷらを温めるが、時間がないため、適当な容器に詰め込んで、お天丼弁当にして、自宅を出る。 |
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高崎駅に余裕で到着。駅前のコンビニで、お酒と少々のおつまみを購入し、改札で青春18きっぷにスタンプを押してもらい、ムーンライトえちごに乗り込む。発車前に、同行のKさんが見つけてくれる。 出発したところで、お酒を飲みながら、夕食のお弁当を食べ、お腹が満たされたところで、眠りにつく。 |
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寝付いたと思ったら、新潟駅に到着し下車。めいっぱい寝ても4時間しか眠れない。 新潟駅から磐越西線で会津に向かう予定だが、真っ暗な中で移動しても車窓が楽しめないので、時間つぶしのために、同じホームに入線している村上行きの快速列車に乗り込む。 |
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途中坂町駅で折り返そうかと思ったが、Kさんと話し込んでいる内に坂町駅を通過。快速列車なので、次の停車駅は終点の村上駅なので、一本後の30分ほど後の電車で新潟駅方面に折り返すことになる。 |
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徐々に通勤通学の乗客が増えてきて、満員に近くなった電車で、新潟駅に戻る。もうしっかり明るくなっている。 磐越西線の快速列車の出発まで、50分ほどあるので、駅舎内のパン屋さんで、コーヒーとサンドウィッチの簡単な朝食を食べてから、磐越西線に乗り込む。 磐越西線はそれほど狭くない阿賀川の谷沿いを通る。天候は、天気予報が大外れして、快晴。雪で真っ白の景色に、日の光が反射してまぶしい車窓となる。 |
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快速列車ということもあり、車窓を楽しんだり、うとうとしている間に、思ったより早く喜多方駅に到着。以前、鉄道旅でこの駅に来たのは、もう20年前になるだろうか、ホームのイメージは変わらないが、駅舎はあか抜けた物になっていた。 駅の観光案内所に入ると、女性が親切にいろいろ教えてくれる。以前行ったことのあるレンガ蔵の場所を確認して、自転車で行きたいというと、除雪が期待出来ないので、バスで行くことを勧めてくれ、時刻など教えてくれる。とりあえず、腹ごしらえのために、喜多方ラーメンを食べに行くことを言うと、ラーメン店の情報も細かく教えてくれた。 |
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とりあえず、中心部は除雪されているようなので、ラーメン店の地図や観光地図を見ながら、喜多方の街を走り、第一候補の坂内食堂を目指す。少々遠回りをして、到着。しかし坂内食堂は臨時休業で閉まっていた。案内所の女性が、観光客が臨時休業の張り紙がしてあったことを教えてくれたと行っていた通りだが、諦めがつかないので、かすかな望みを込めて来てみたのだ。明日の木曜日は定休日なので、明日来ても無駄なので、残念。 この坂内食堂は何度か来ているが、本当に地味な食堂だが、真新しい立派な看板が出来ていてビックリ。隣の神社にお参りして、店の前から出ようと思ったら、スポーツバッグをかついだ若者が来て、休業の張り紙を見て、落胆していた。彼は横浜から来たそうだ。ピンポイントで来るファンが居るようだ。昼時なので、地元のお客さんも来ては張り紙を見て、去ってゆく。 |
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坂内食堂から比較的近いまこと食堂に到着。ここも有名店で、初めて喜多方に来たときに、真っ先にここのラーメンを食べに来たことを覚えている。しかし、味は忘ていると思い、今回はこの店で中華そばを食べることにする。 以前訪れた時期は、ラーメンブームだったこともあり、この店には、観光バスで大勢の観光客が訪れることもあったという。店内は、座席が20席ほどしかないので、大勢のお客さんに対応するために、座敷に通されることも少なくない。 店に入るときに、Kさんが喜多方駅の観光案内所のすぐ外に忘れ物をしたことに気が付いた。早速、観光案内所に電話で連絡をして、見つけてもらい、預かってもらうことで一件落着。 |
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蔵の街で知られる喜多方を以前訪問した際も、立派な蔵の並ぶ通りを見た記憶がある。そんなつたない記憶をたどって、観光地図に出ていた、おだづき蔵通りに来てみると、記憶のある小原酒造の建物など、立派な蔵が並んでいた。 |
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おだづき蔵通りからひたすら北上すると、レンガ蔵のある三津谷の集落だ。車道は除雪されているので、行けるところまで行ってみようと、走り始めると、一部路面に雪があるところがあるものの、ゆっくり走れば、ほぼ問題なく自転車で三津谷の若菜家に到着することが出来た。 敷地内に入り、受付と書かれたところで、200円を支払って、解説の書かれた印刷物をもらう。若菜家は、それほど広くない敷地内に、立派なレンガ蔵が数棟立っている。最初は思い出せなかったが、一番奥の蔵からアーチ型の入口越しに外を見ると、記憶がよみがえった。喜多方の観光パンフレットにも使われる有名な景色だ。三津谷の地域内に、レンガ製造の登り窯ができ、そのレンガを使った蔵がこの集落には多い。蔵と言えば漆喰が基本だが、蔵の文化とレンガの素材がコラボレーションしたと言える文化財だ。 レンガで出来た建物をよく見ると、単にレンガを積み上げただけではなく、細かいところの造作が素晴らしい。前回の訪問の際は、そこまで目が行かなかった。 |
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ここまで来た道に戻り、もっと北に向かい、3km先の蔵が多い杉山地区に向かう。前回の訪問の際も、三津谷から、かなりの雪の中とぼとぼ歩いていった記憶があるが、ここからは路面の雪も多く、自転車で走っているのに前回よりも遠く感じる。全体の交通量は少ないが、大型の工事でもしているのか何故かダンプカーだけが多く、とても走りにくい。 まだかまだかと思いつつやっと目印の小学校が左側に見えたので、その手前を左折して、杉山集落に向かう。漆喰の立派な蔵が並ぶ所を過ぎて、それ以上は先には行けない集落の外れで、コーヒーブレイクとする。Kさんが持ってきた最新式のガスコンロ、ジェットボイルでお湯を沸かして、ドリップコーヒーを頂く。 しばしの休憩の後、杉山の集落を出て、来た道をひたすら戻る。三津谷までの道は、半分ぐらい雪で覆われていて、有る程度踏み固められていれば問題なく走ることができる。往路は若干の登りだったからスピードは出なかったが、帰路は下りになるので、スピードが出やすく、中途半端に解けている雪面では、コントロールを失い、足を付いたりすることになる。まれに転んだりすることもあったが、そういう場所は雪が多く、固まっていないところなので、ダメージはほとんど無い。 |
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三津谷を過ぎると、来るときよりも路面の雪は減っていて、一部残っていたところも、ダンプカーが蹴散らかしたのか、気温で解けたのか、黒いアスファルト面が出ている。道は下りでもあり、快調に街中に戻ってきた。 喜多方を離れる前に、時間があればもう一杯、喜多方ラーメンを食べようということになっているので、喜多方駅の観光案内所で預かってもらっているKさんの忘れ物を取りに行ってから、駅近くのラーメン店、丸見食堂に入り、塩わかめラーメンを注文。この店は駅に近く、新しい店構えなので、そんなに期待していなかったが、可もなく不可もなくという感じだ。 |
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喜多方駅に戻り自転車をパック。列車までまだ少々時間があるので、駅前の土産店にて、物色。モーツアルトを聴かせて醸造したという小原酒造の吟醸酒を買おうかどうしようか迷い、ガラス瓶が重いので、お酒は諦め、軽い土産を買って、駅に戻る。 駅舎は昔来たときは古いだけの田舎の駅だったが、今は三津谷のレンガ蔵を彷彿させる作りになっている。ホームでは学生が多く、到着した列車に乗り込むと、それなりに混んでいて空き席は無し。この帰宅時間帯の列車本数が少ないので、この混みはしかたがないのだろう。 |
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いくつかの駅を過ぎて、終点の会津若松駅に到着。立ちっぱなしだったが、20分程度なので問題なし。駅を出て、買い物をして、ここから只見線に乗って、今晩の宿のある会津高田駅に向かう予定だっが、日没まで時間が少々ありそうなので、買い物をしてから若松城趾をちらっと見てから、最寄りの西若松駅から只見線に乗ろうと言うことになった。 まず、駅から見えるところにある、サティの地下食料品売り場にて、今晩のお酒とつまみなどを調達。意外と時間がかかったので、予定の30分後の列車になることを覚悟で、若松城趾に向かう。 |
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ほとんど除雪された大通りをひたすら南下すると、やっと若松城趾へ誘導する看板が見えてきた。この通り沿いにお堀があるはずなので、それを無視して、直進すると、1ブロック先に広い堀が見えてきた。堀之内側に小さく天守閣が見える。すでに薄暗くなっているのでライトアップされているのか、少々黄色い色をしている。 写真を撮って、少々休憩後、列車の時間はまだあるので、もっと近くで天守閣を見れるかもしれないと思い、その先の交差点を、駅と反対方向に入ってゆく。この通りは、除雪が完全ではなく、歩道との区別もなく、道路の端に雪が残っているところが多くなってきて、とても走りずらい。天守閣が見えたが相変わらず遠いので、こっちからは近づくことも出来ないだろうと判断し、予定通り西若松駅に向かうことにして、Uターンしたところ、雪のない路面が凍結していて、スッテンとこけてしまった。この時間、気温が下がっていて、昼間解けた雪どけ水が凍っているのだ。スピードはさほど出ていないが、雪面ではなくアスファルト面に右肘を打ってしまい、痛みが走る。 |
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先ほど左折した交差点を直進して、西若松駅に向かう。1kmほどの距離だが、車道は凍結のおそれがあり、歩道は雪で走りにくいため、大半が押してゆくことになる。地元の人は歩道の上を自転車に乗ってすいすい進んでいる。前方に高架橋が見えてきたので、あれが鉄道を跨いでいるに違いないと思ったら、駅を示す標識が出ていた。ちょうど高架橋の下にホームがあるので、高架橋の側道を行くと、駅が見えてきた。 エレベーターで橋上駅まで上がり、パックして、ホームに降りる。この駅は、会津鉄道が管理しているのか、職員はJR東日本の制服とは違った格好をしている。駅舎内はこの二つの会社は共用しているようで、同じホームのそれぞれ反対側を使っていて、その片側で待つこと数分、只見線の会津版下駅行きディーゼル車が入線してきたので、乗り込む。 |
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西若松駅から会津本郷駅を経由して、会津高田駅に到着。この間、8kmの距離だが、列車がゆっくりのためか、ずいぶん時間がかかったように感じる。それでも、10分だからそんなに遅いわけではないのに。 会津高田駅では、学生数名が一緒に降りる。無人駅なので、車掌さんが、改札業務を行う。駅前で自転車を組み立てて出発。ここからYHまでの只見線にほぼ沿った2kmの区間は押しを覚悟していたが、路面に雪が残っているところは少なく、乾いているところさえ有り、意外とスピードを出して走れる。 |
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線路にほぼ平行に来た道が左にカーブしたところで、雪が路面に残っていたので慎重に通過。寺崎という集落があり、ここまで来るとYHはもう近いはずで、YHはこの集落の中にあるのだろうと、住居案内地図を目をこらして見るが、それらしき物は無し。この住宅地内に入るいずれかの路地を入れば良いのだろうと思っていたが、ガイドブックの地図をよく見て、やっとこの集落の外側にあることが解った。大回りして、やっと会津野YHを発見。入口を間違えて、裏口から入ろうとしてしまう。 この会津野YHは、建物も新しく、設備も充実。漫画のコミックがが所狭しと置いてある部屋もあり、好きな人は1日いても飽きないだろう。食事も人気があるようだが、今回は時間が不安定なので、素泊まりとなった。今度は、ゆっくりと滞在したいYHだ。 風呂については、近くの温泉施設に連れて行ってくれるというので、お願いすることにする。自動車で数分間北上した所にある新鶴温泉健康センターで温泉を満喫して、戻ってきてから、YHの談話室でビールとつまみで乾杯。談話室にあったパズルをやっている内に、Kさんは寝込んでしまった。 |